2026/05/09

岡山フィル東京特別公演

2026年5月9日

 

岡山フィルの東京特別演奏会を聞きに、サントリーホールに行ってきました。
溜池山王まではホテルの場所高円寺からは、中央線で四谷乗り換え、地下鉄南北線が便利と出ました。そのように行こうと思ったところ、まず今日は休日ダイヤのため、快速が高円寺に止まりません。少し早めに出たので、各停に四ッ谷まで乗り通します。ところが南北線の四ツ谷駅は、下りのエスカレーターやエレベーターなど、全くなし。丸ノ内線側から回らないといけないようです。そして溜池山王に着いたら、サントリーホール側の出口は銀座線のホーム経由です。いやあ、よく歩きました。そして今日は休日のためか強風のためか、アークヒルズの外側のエスカレーターが動いていません。仕方なしにまた階段を。ところが、中にもう一つエスカレーターがありました。


Dscn4614a 早く着いたので、久しぶりにサントリーホール開場時の自動オルガンの演奏を見ました。通常会場は開演の30分前ですが、岡山フィルの公演のためか岡山に合わせて1時間前の開場です。サントリーホールはしばらく来ないうちにまた改修があったようで、男性用トイレの位置が変わっていました。しかし広くなったので、助かります。

 

今日の指揮者は尾高忠明氏。プレトークでも話されていましたが、この東京公演は元々秋山和慶氏が計画されていたもので、尾高氏は言わば代打です。尾高氏も、秋山先生が計画されていたことならと、引き受けられたようです。

 

小生は右サイドの席だったので、会場が見渡せます。P席は今日は閉鎖ですが、それ以外は1階も2階もほぼ満席、岡山シンフォニーホールよりお客さんの入りは多いようです。すごいな、こりゃ。

 

まず1曲目は中桐望さんのピアノで、ラフマニノフのピアノ協奏曲2番。オーケストラは、12-10-8-8-6という配置です。男性は、ブラックタイ。日頃岡山での演奏会は、定期演奏会も含めて背広にネクタイですが、さすがにサントリーホールではブラックタイに威儀を正したようです。なお後で、地方オーケストラが初めてサントリーホールで演奏するときはよく舞い上がってしまうが、今日は全く舞い上がっていなかった、と語られていました。

 

演奏開始。尾高マエストロは曲の始まりは何もせず、すべて中桐さん任せ。そのピアノに。オーケストラが被さってきます。「のだめ」風に言えば、オーケストラの大津波。すごい!これが岡フィルか?いや、これが今の岡フィルです。アンサンブル、響き、どれをとっても素晴らしい。第1楽章の中間部では、久しぶりに背中がゾクッとする感覚を覚えました。この感覚は、久しぶりですね。第2楽章では、ヴァイオリンの美しいこと。第3楽章になっても、中桐さんのピアノは美しくまた力強く、今までで聞いたラフマニノフの2番の中で、最高ランクでしょう。アンコールは同じラフマニノフのヴォカリーズ(コチシュ編)。これもきれいでした。

 

休憩後の後半は、これもラフマニノフで交響曲2番。弦が増えて、14-12-10-8-6です。これは1時間以上かかる大曲。すごいとしか、言いようが無いです。最後まで迫力は落ちず、アンサンブルは乱れず。尾高マエストロは演奏後「疲れた」とおっしゃっていましたが、この難曲をお疲れ様でした。アンコールは秋山先生を偲んでエルガーのエニグマ変奏曲からニムロッド。全体で2時間15分になるコンサートでしたが、来た甲斐がありました。お土産に、廣榮堂のきびだんご(2個入り)が配られました。

 

さて、「音楽の友」に演奏会評が載るかなあ。

2026/04/19

ヴィオラとチェロのデュオリサイタル

2026年4月19日


26041901aj0001 O大医学部内のJホールで、赤坂智子、佐藤真晴のデュオリサイタルを聞いてきました。ヴィオラとチェロという珍しい組み合わせです。元々ヴィオラとチェロは1オクターブ違いの同じ調弦なので、一緒に弾くとオクターブユニゾンになり相性は良いはずなのですが、あまり聞かないですね。ただ曲としては多いみたいです。赤坂さんは現在ミュンスター音楽大学の教授、佐藤さんはベルリン芸術大学の学生。女性の歳を書くのは礼儀に反するのですが、教授と学生の組み合わせですね。なんでこの組み合わせになったかというと、2019年に弦楽四重奏+αとして二人が招聘されたそうです。ところがその公演はメンバーがコロナに感染して実現できず、今まで温めていたデュオだそうです。今回は、東京を出発して兵庫などのツアーの一環ですね。

 

さて曲目は、ベートーベン:ヴィオラとチェロのためのデュオ変ホ長調「2つのオブリガード眼鏡付き」
なんで「眼鏡付き」かというと、この曲はベートーベンの友人のアマチュアチェリストのために作曲され、アマチュアでも弾けるように作曲してあるものの途中にすごく難しいところがあり、慌ててメガネを出して楽譜を注視しなければいけない、というところから来ているそうです。ベートーベン流のユーモアですね。ちなみに、ヴィオラ担当はベートーベン自身です。

 

この曲の中に、ヴィオラが鼻声のような音色を出す部分があります。フラジオレットでしょうか。

 

ルトスワフスキ:牧歌集(ヴィオラとチェロ版)
レベッカ・クラーク:子守唄とグロテスク
レベッカ・クラークは初めて聞いた名前ですが、女性作曲家の走りの方で、女性最初のオーケストラ団員の一人です(ヴィオラ奏者)。1979年に亡くなった方ですからほぼ現代作曲家、ただ未発表曲が多く(女性だと言うだけで、発表できなかった)、現在も発掘が続けられている作曲家のようです。この曲は、ロマンチックではないのだけどなぜか引きつけられる、赤坂さんは「見ていると目が離せないミジンコの動きのようだ」と、とんでもない例えをしていました(笑)。

 

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調
チェロソロです。

 

ここで休憩が入り後半は、ヒンデミット:二重奏曲断章
ヴィオラソロで、レーガー:無伴奏ヴィオラ組曲第2番
デメンガ:「Duo?O,Du」
これは夫婦喧嘩だそうで、本来同じ調弦のはずが、ヴィオラは上2弦を半音上げ、チェロはした2弦を半音下げて弾くのだそうです。まさに、夫婦喧嘩でした。

 

最後が、モーツァルト:ヴァイオリンとビオラのためのデュオト長調K.423
ハイドンが作曲するはずだったものを、病気のためにモーツァルトに振られたものだそうです。明るく楽しい曲で、ヴァイオリンはモーツァルトのお姉さん、ヴィオラはモーツアルト自身が演奏するように作曲されているとか。今回はヴィオラとチェロのため、5度下げたハ長調です。前の曲が変な調弦だったため、演奏前の調弦が大変でした。

 

アンコールは、バルトークの「2つのヴァイオリンのための 44の二重奏曲 BB104 より No.35 ルテニアのコロメイカ(ヴィオラ・チェロ版)
バルトークは各地の民謡を取材しており、この曲もその一つで、ルテニアはウクライナの西の方だそうです。

 

ヴィオラは音の低い楽器だと思っていましたが、こうやってチェロと並べると、意外と音が高いですね。つまり、高音で歌えます。ヴァリトンが低いと思っていても、なぞってみると意外と高いのと、似たような感じでしょうか。

 

楽しめました。日曜日で喫茶室が閉まっていたのが、残念でした。

2026/02/08

Fisが出ない

2026年2月8日

昨年の秋頃、小生が通っているヴォイストレーニングコース(グループレッスン)で、「群青」をやることになりました。使っている楽譜は、女声2部です。男声は数が少ないので、女声に混じります。この曲は、最初はAs-dur(変イ長調)なのですが、最後の方で半音上がってA-dur(イ長調)に転調になり、それまでの最高音FがFisになります。小生は、Fは楽に、Fisは楽ではないけど出る範囲でした。ところが、出ません。

いつもは秋から暮れにかけては第九の練習真っ盛りの頃で、声はよく出ていました。ところが昨年は第九の演奏会がシンフォニーホールの工事のため中止になり、それに代わるような歌の練習もしていなかったため、すっかりだれてしまったんですね。

「群青」は3月の発表会にも歌う曲なので、これではまずいと年明けから毎日、短時間ですが自宅でも発声練習を始めました。そのおかげで、Fisは何とか出るように戻しました。ところが「群青」を歌うと、転調直後のFisが出ないんです。部分的に練習してみました。転調後の部分から始めると、Fisは出ます。ところがその前から続けると、Fisが出なくなるんです。

転調前は、Fに上がってその後歌詞はあー、音程はCHEとすでに転調しており(このCHEの音程が取れずに、苦労しました)、その後転調後のメロディーになります。このあたりの4小節は、Hに1回下がるだけで、後は全部Cから上なんですね。それで声帯やら首のあたりに、力が入ったままなのだろうと推察しました。Fisの前で音程が下がれば力が抜けるのですが、微妙に高いままです。そこで実験。転調後Fisの前1小節位を歌わずにサボってみました。見事Fisが出て、6拍伸ばせました。

この転調の部分は、なんとなくまわりが小生を頼りにしているような気配が見えるので、小生としては手を抜けません。そこで本番までに、何とか練習して歌いながら力を抜く手を考えます。うまくいかなかったら、転調してちょっと経ったところで体制を整え(要するにサボって)、Fisの6拍に備えます。

きちんと戻せばGが出るはずなのですが、戻るかなあ。

2026/01/14

Jホールのニューイヤーコンサ-ト

2026年1月14日


2026j0001a Jホールのレインボーコンサートに行ってきました。今回はニューイヤーコンサートで、弦楽8重奏です。


演奏は、Vn1:北川千紗、田中郁也(岡フィル)、Vn2: 澤田栞(岡フィル)、和田恵理子(岡フィル)、Va: 七澤達哉(岡フィル)、大道真弓(岡フィル)、Vc: 佐藤響、岡本渚(岡フィル)、と言う顔ぶれ。ほとんどが岡山フィルのメンバーですね。舞台を見たら、客席から見て左からVn1,Va,Vc,Vn2という対向配置です。前半はヨハン・シュトラウスⅡのわるつ・ポルカ集で、常動曲、トリッチ・トラッチ・ポルカ、安念ポルカ。常動曲は昔あった番組「オーケストラがやってきた」のオープニングテーマでしたが、この曲を聞いて山本直純さんを思い出すのは、小生を含んで相当な年配でしょう。

 

主旋律がパートを移動する際、チェロなどは音でわかりますが、第2ヴァイオリンに主旋律が移動してもあまりわかりません。ところが対称配置だと、特にこういう小さな会場では、第2ヴァイオリンに主旋律が移るのがはっきりわかりますね。逆に2000人も入るようなホールだとあまり効果はなく、対称配置から現在の配置に変わったのもわかります。

 

雷鳴と稲妻:打楽器がないので、七澤さんがストンプで大活躍。観光列車:田中さんが駅助役の制帽をかぶってきましたが、この曲は秋山先生を思い出します。どこかのニューイヤーコンサートでやはりこの「観光列車」を演奏したのですが、先生は制帽をかぶってご機嫌でタクトを振っていました。

 

プログラムでは「シャンパンポルカ」になっていましたが、変更になって「ピッツィカートポルカ」。前半最後は喜歌劇「こうもり」序曲からワルツ「親しい仲」。

 

休憩後はメインのメンデルスゾーン作曲弦楽8重奏。チェロ以外は椅子が片付けられて皆さん立って演奏。配置を見たら、左から、Vn11,Vn21,Va1,Vc1,Vc2,Va2,Vn22,Vn12と、見事な対称配置です。つまり8人がそれぞれ全く別のパートです。これを作曲したのが16才ですから、やはりメンデルスゾーンは天才です。演奏も重厚でした。

 

アンコールはお正月らしく「ラデッキー行進曲」。指揮者がいないので手拍子の指示Hないのですが、お客さんは勝手に手拍子。ところがその手拍子のうまいこと。ピノ、フォルテ、そして休むところ。皆さん、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートを見ていますね。

 

楽しい演奏会でした。これで1000円ですから、お買い得です。

2026/01/12

「青のオーケストラ2」のカデンツ

2026年1月12日

NHK Eテレで放映されている「青のオーケストラ2」を、毎週見ています。前回(1月11日放映)は、教会でのクリスマスコンサートの回でした。かなり原作から離れたというか、原作には書いてないところまで踏み込んでいましたね。その中での発声練習の、パイプオルガンに合わせたカデンツ。カデンツは久しぶりに聞きました。小生が学生時代にやっていたのは男声合唱なので、10度(ドソドミ)でした。アニメでは8度(ドミソド)でした。そして混声4部。上からソプラノ、テノール、アルト、バス、と分かれていましたね。合唱の出演は(オーケストラの演奏も)洗足学園音大の学生さん達ですから、うまいものです。

合唱のカデンツについてちょと説明すると、和音ではⅠ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ→Ⅰと変化するもの。パート毎に言うと(階名=移動ド表記)ソプラノはドドドシド、テノールはソラソソソ、アルトはミファミレミ、ベースは一番音が飛んでド、ファ、(上の)ソ、(下の)ソ、ドです。音程がしっかりしていると、すごくきれいです。

合唱と言えば劇中で披露された「諸人こぞりて」(おそらく、混声2部)と、オーケストラ付きの「アヴェ・マリア」「ハレルヤコーラス」(混声4部)も素晴らしかったです。特に「ハレルヤコーラス」は、何回聞いてもいいくらいです。

なお「アニメだから」と言ってしまえばそれまでですが、合唱部は男子部員の方が女子部員より多かったですね。母体の生徒数が男女ほぼ同数だったら、現実ではちょっとあり得ない比率です。まあアニメですから、野暮なことを言うのは止めましょう(笑)。

このアニメはどうやら音楽を聞かせることも主眼に置いているようで、話の流れの必要以上に、たっぷりとフルコーラスで音楽を聞かせてくれます。絵の方も、リミテッドアニメーションもかなりのリミテッドで、静止画を多用しているのですが、演奏シーンになると楽器を演奏する指の動きまで、実にリアルですね。原作の方は「どの音」まで指の動きはこだわっていないように見えるのですが、アニメは音楽と指の動きがぴったりです。前の回の放映のコンクールの時の「バッカナール」も、見応え聞き応えがありました。

2025/12/28

マサトの第九

2025年12月28日

 

昨日、大阪のザ・シンフォニーホールに行ってきました。関西フィルの第九です。大阪へは、岡山から新幹線で。岡山駅には「さんすて口」という改札口があり、駅ビル2階の商店街からフラットに入れ、そのまま段差なく新幹線の乗換口へ行けます。本屋によってその入口から入ろうとしたら、自動改札機の切符投入口が塞がれています。隣はICカード専用機です。以前はこの改札口にも自動販売機がありましたが今は撤去され、自動改札機だけになっています。これはICカード専用にするつもりなのか、一時的なのか。ICカード専用の方が機械のメンテが楽ですからね。どちらにしろ、正面口へ回らなければいけません。商店街の2階と正面口は同じビルの同じフロアなのですが、通路はありません。一旦1階へ降りてまた上がらなければなりません。余裕があったから良いようなものの、大回りになりました。

 

正面口(新幹線口)へ回ってみたら、大混雑です。自動改札機のトラブルが多く、そこで引っかかっているようです。ほとんどは、切符の入れ間違いのようですけどね。それも混雑の主体は出場側で、そのため入場に回る改札機がなく、入れないで混雑しているようです。やっと入ったら今度はコンコースがキャリーバッグで大混雑。今日は土曜日、帰省ラッシュですね。

 

いつものように構内の7-11で昼食のサンドイッチとおにぎりを、今日はここも行列で買い(ホットのお茶は、加温中でぬるかった)、大混雑のトイレは避けて(車内まで我慢します)ホームへ。まだ入線前ですが、余裕たっぷりだった余裕がなくなりました。混雑時は相当余裕を持ってこなければダメだな。

 

N700Sの「ひかり」を新大阪で降り、もっと混雑している新大阪のコンコースを抜け、いつも混んでいる東海道線-大阪環状線と乗り継ぎ福島へ。今日は14時30分の開演なので、開場前に着きました。

 

開場時刻となって、場内へ。2階の席について舞台を見たら、ひな壇がかなりのスペースを取っています。ザ・シンフォニーホールの舞台はあまり大きくはないので、オーケストラの配置は窮屈そうです。トロンボーンは、右側(客席から見て)に配置された。ティンパニの後ですね。弦は12-10-8-6-6、よく見たら、対向配置です。それにしてもソリストの椅子がない、と思って探したら、舞台の上手と下手の袖に2脚ずつありました。これは何か仕掛けるな。


20250001a_20251228180401 開演5分目に合唱団の入場が始まります。結構多いです。100人以上はいるでしょう。プログラムのメンバー表を見たら132人、そのすべてがオンステしてないにしても、多いですね。ただテノールが少ないです。メンバー表で17人、オンステは15人でしょう。配置は男声を中央に置いた配置です。

 

開演時刻になってオーケストラが入場、ではなく、鈴木優人氏登場。プレトークです。鈴木氏と書くとお父さんの鈴木雅明氏の顔がチラチラするので、以下優人氏と書きます。優人氏は二男の中高管弦楽部の後輩で、確か3つ下です。二男は「マサト」と呼び捨てですが、さすがに呼び捨てにするわけにはいきません(笑)。

 

プレトークにはソリストの宮里直樹氏と大西宇宙氏も登場。話はもっぱら先日放映されたNHKの「らららクラシック」の話です。真面目に話しているのに笑いが絶えなかったとか。録画に入れていますが、まだ見ていません。約15分のお話は、もっぱら遅刻対策のようです。しかし優人氏も、話がうまいなあ。さすが麻布。

 

オーケストラが入場し、改めて優人氏が登場、演奏開始です。関西フィルのメンバーは、ブラックタイですね。岡山フィルは昼のコンサート(定期演奏会も、もっぱら昼ですが)は背広にネクタイとぐっと砕けましたが、第九の時くらいブラックタイにしてほしいですね。

 

優人氏の指揮は流麗。流れるようで、聞いてて心地良いです。3楽章のホルンソロは、1番(首席奏者)が吹きました。ここのホルンソロはなんで4番が吹くことになっているかというと、当時のナチュラルホルンでは右手の操作と唇で音程を変えますが、この音程作りは上吹き(1,3番)より下吹き(2,4番)の方がうまかったから。そして2番でなく4番なのは、譜面がEsdurで楽器がEs管だったから(2番はB管)。つまり、一番うまい人に吹かせたかったわけです。それを考えると、現代のホルンはダブル(一部トリプル)でヴァルブ付きですから、一番うまい人がソロを吹くのがベートーベンの思いにかなっているわけです。

 

さて4楽章、まだソリストは入ってきません。コントラバスによる「歓喜の歌」の主題提示から全体合奏になり、曲が転調してプレストになって曲想が変わるところ、合唱団が起立するところでやおら下手から大西さんが入ってきました。そして歌い出し、かなりドラマチックというかオペラっぽいというか。少し芝居がかっています。登場してすぐ歌うのだったら、オペラになってしまうんですね。その後ソリストも登場しますが、バリトンが先に入っているためか並び方が左から、ソプラノ、バリトン。指揮者を挟んでテノール、アルト、という、初めて見た配置です。そして日本の第九では珍しく、ソリスト全員があの早稲田カラーの(ベーレンライターの)楽譜を持っています。全員持っているのは、指揮者の指示でしょうね。

 

やがてテノール1人を残して、ソリストは上手下手の椅子へ。男声合唱の部分です。ここで気がつきました。オーケストラだけの時は気がつきませんでした、意外と速いです。歓喜の歌の始まりでちょっとためを作るのは、秋山先生と同じです。全体的に快調でいいですね。ただ合唱団は、テノールが弱い。Aが全く聞こえません。ドッペルフーガでは、トロンボーンが代わりに歌っています。女声は迫力があるので、フルハモだとテノールの弱さは消えます。あっという間に最後のプレスト。ここではソリストも合唱団の隣に立って、歌っておられました。良い演奏、ブラボーです。

 

カーテンコールの最後に優人氏が挨拶、今日が関西フィルの仕事納めだそうです。みんなで揃って「良いお年を!」。ウィーンフルのニューイヤーコンサートの向こうを張っていますが、合唱団がいるだけあって、実に声が揃っています。関西フィルと合唱団の皆さん、良いお年を。ソリストの方々と優人氏は、31日まで仕事でしょう。また新大阪から岡山に戻りましたが、今日は良い日だ。

2025/12/26

教会でクリスマスコンサート

2025年12月26日

 

昨日、ルーテル岡山教会でのクリスマスコンサートに行ってきました。クリスマスの日に教会に行くのは、初めての経験です。
演奏者は、第一ヴァイオリン:高畑荘平、第二ヴァイオリン:クロミツ、チェロ:宮原勅治、ピアノ:川﨑佳乃、の方々です。
曲目は、当然クリスマスにちなんだ曲で、
ヘンデル:メサイアより「羊飼いのシンフォニー」
テレマン:ソナタより「アレグロ」(「クリスマス用室内楽」の中の1曲だそうです)
マンフレディーニ:クリスマス協奏曲 ハ長調
ヘンデル:ソナタより「アンダンテ」(これも「クリスマス用室内楽」の中の1曲)
ジュゼッペ トレッリ:クリスマス協奏曲 ト短調


20252a ここで前半終了、休憩です。1曲目の後に牧師さんのお話があり、サンタクロースの元となった聖ニコラスのお話でした。昔の、「良い子には○○、悪い子には××」という話を聞くと、つい男鹿の「わるいごはいねがー」を連想してしまいます(笑)。

 

びっくりするくらいの(実際、びっくりしました)イタリアンバロックのオンパレードですが、アメリカの賑やかなクリスマスではなく、ドイツの静かな落ち着いたクリスマスを想定されているとのこと。これもまた良いものです。

 

後半は、
ラター:「天使のキャロル」
バッハ:クリスマスオラトリオより「美しい朝の光よ」
コレッリ:クリスマス協奏曲 ト短調
ラター:クリスマスの子守唄

 

後半でも1曲目の後に牧師さんのお話があり、今回は「光」について。キリストはよく光に例えられますが、光があれば影もできる。つまり、自分の弱いところをわからせてしまう。その弱いところを救うのもまた光であり、朝日は希望である。というお話でした。そう言えば今日の演奏メンバーは、岡山朝日高校の同窓会のようです(笑)。また最後の子守唄はただの子守唄ではなく、イエス生誕後のエジプトへの逃避行中の子守唄で、家族でイエスを守った子守唄として聞くと、また味わいが違います。余談ですが、よく知られている「出エジプト記」はイエス誕生前の話で、逃避行とは関係ありません。

 

純バロックの中で、ラターの作品がメロディーも編曲も今風で、ちょっと毛色が違いました。高畑さんのヴァイオリンも、伸び伸びと歌っていました。終演後聞いてみたら、ラターは現代の作曲家だそうです。調べてみたら、得意は合唱曲です。これはヴァイオリンが歌うわけだ。

 

他の楽譜についても聞いてみましたが、ほとんどの曲がもっと大勢用の楽譜で、その中の適当な(好きな?)パートを弾いているだけだそうです。クロミツさんも、最初第2ヴァイオリンのパートを弾いていたが面白くないので、ヴィオラのパートを弾いていたそうです。

 

アンコール曲は今日という日にふさわしく「きよしこの夜」。楽しい演奏会でした。

2025/12/15

Jホールレインボーコンサート

2025年12月15日

 

岡山大学医学部構内のJホールに出かけ、レインボーコンサートを聞いてきました。今回が、レインボーコンサートの100回記念です。今回は室内楽、弦楽四重奏で、ヴァイオリンが現在帰国中の福田廉之介さんと、日本センチュリー交響楽団客員コンサートマスターの篠原悠那さん。ヴィオラは岡フィル首席の七澤達哉さん。チェロも岡フィル特別首席の松岡洋平さんという、錚々たる顔ぶれです。


20250001a_20251215181801 会場のちょっと前に着いたら、すでに長蛇の列です。席は後ろですが中央近くに取れたものの、開演時は補助席まで超満員でした。入れなかった人もいるんじゃないかなあ。

 

曲は、まず「愛の挨拶」から始まり、1stを篠原さんと交代して「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」。篠原さんも伸びのある良い音ですね。合奏のトップは、福田さんより板に付いているようです。さすがはセンチュリーのコンマス。アイネクライネは良く聞く曲ですが第1楽章だけのことが多く、今日は全4楽章フルで、4楽章まで聞くことはめったにないです。そしてボロディンの弦楽四重奏第2番の第3楽章「夜想曲」、ここで休憩に入ります。

 

この演奏会のテーマは「冬」らしく(と七澤さんが言っていました)、休憩後はヴィバルディの「四季」より冬(全楽章)。さらにピアソラの「ブエノスアイレスの四季」よりこちらも冬。ヴィバルディの四季はヴァイオリン協奏曲で、ソロヴァイオリン+オーケストラですが、今日はソロを福田さん、1stと2ndのヴァイオリンを合わせて篠原さんと、篠原さんがすごいことをやっていました。そしてピアソラでも1stが篠原さんに交代です。

 

ここで冬から離れ、モンティの「チャールダッシュ」。ソロは福田さんと篠原さんとで代わる代わるです。この曲は速弾きに挑戦する曲としても有名ですが、チェロの松岡さんがあおっていたようで、演奏後福田さんが、「松岡さ~~ん、あおらないで下さい」と言っていました。弦楽四重奏だと、こうやって何か仕掛けることが可能ですね。最後はルロイ・アンダーソンの「フィドル・ファドル」、さらにアンコールはクリスマス曲として竹内まりやの「すてきなホリディ」でした。

 

いやあ、楽しかったです。名手揃いで、安心して聞けます。これが不慣れな方が混じると、聞く方も緊張するんです。このメンバー、4日間で3公演とか。お疲れ様です。

2025/12/07

総社の第九

2025年12月7日

 

今年は岡山の第九はお休みですが、総社の第九は例年通りあります。Sさんを始めとして、岡山第九のベースの常連メンバーは、かなり総社にも参加するみたいです。今年は自分は暇なので、行ってきました。

 

総社までは電車1本で乗換無しで行けるのですが、今日は一旦倉敷まで出て、倉敷で昼食にしました。倉敷は国際観光都市で駅の乗降客も多いのですが、駅にはエスカレーターはありません。階段を上ったら人が多いのでペースを合わせざるを得ず、途中で気持ち悪くなりました。人が多く手すりもつかめないので、後ろには倒れないようにして、何とか登り切りました。人をやり過ごしてから登った方が、良かったですね。

 

倉敷で休んでいる間に気持ちの悪いのは良くなり、伯備線で総社へ。そこから総社市民会館へは、一本道ですが15分ほど歩くしかありません。総社駅前のロータリーには横断歩道がなく、「横断禁止」の表記だけ。大回りするしかありません。車優先社会ですね。


25120708a ちょうど開場時刻に着いたら、長蛇の列です。その列の最後尾に付いたら、まだどんどん人は来ます。岡山シンフォニーホールは1時間前開場の上にほとんどが指定席のため、来場時刻はばらけるんですね。まあ、席はあるでしょう。

 

と思って、左右非対称の不思議な構造の2階席に上がったら、かなりの部分が予約席です。地元の中高の吹奏楽部員のために、席が押さえておるようです。その後ろの壁側の奥まった席しか空いておらず、仕方なしにそこに席を取りました。トイレに行くときに、「すみません、すみません」の席ですが。座席のピッチが狭く、完全に外に出てもらわないとトイレに行けないですね。空いてないから、仕方がありません。

 

総社の第九は、正式には「くらしき作陽大学作陽短期大学総社市包括協定コンサート」と言い、総社市とくらしき作陽大学の共同開催のようなものです。従って、開演前に総社市長の挨拶と、くらしき作陽大学学長の祝辞がありました。オーケストラはそのくらしき作陽大学のオーケストラ、作陽管弦楽団です。くらしき作陽大学の前身は作陽音楽大学なので、音楽学部は充実しています。

 

今日は第九の前にまずシベリウス作曲「フィンランディア」、合唱付きです。オーケストラは、Vn1=9、Vn2=6、Va=6、Vc=6、Cb=7と言う低音に厚い配置、コンマスはおなじみの(岡フィルアシスタントコンマスの)長坂拓己さん、指揮は山上純司さんです。山上さんは、渡邉暁雄さんの弟子なんですね。
フィンランディアは、2回目のスローパートのところで歌が入りますが、これがきれいです。特に合唱よりも、パートソロの部分がきれいです。テノールもきれいですね。これはこれを聞いただけでも、今日来た価値がありました。なお合唱は暗譜ではなく、譜面を持っていました。

 

休憩の後は第九。プログラムに合唱団の練習指導者や練習ピアニストの名前が載っていますが、岡山の第九の関係者は一人もいませんね。岡山の第九の合唱団はどちらかというと国立音大の系統、作陽音大の系統とは違いますね。

 

第九では、合唱団は2楽章が終わってからの入場、フィンランディアの後、少しゆっくりできます。特にトイレが助かります(経験者)。ソリストも入場して3楽章から再開し、4楽章は7本のコントラバスがその力を出します。合唱部分は、各パートともなかなかよく声が出ていて、良かったです。合唱団も、半分くらいの方が譜面を持っていました。楽譜の色から見て、ベーレンライターですね。発音は、シェーナーではなくはっきりシェーネルでした。良い演奏でした。良かったです。歌っている方達も、岡山の時より気楽というか、楽しそうでしたね。

2025/11/23

大阪で前橋汀子さんのコンサート

2025年11月23日


20250001a_20251123231301 大阪まで行って、前橋汀子さんのヴァイオリン・スペシャル・コンサートを聞いてきました。場所はザ・シンフォニーホール、久しぶりですね。3曲すべてがオーケストラと合わせる曲です。そのオーケストラは日本センチュリー交響楽団、指揮はキンボー・イシイ氏です。

 

小生の席はいつもの2階中央ですが、今日はバルコニー席のステージ側3ブロックは閉鎖、当然ステージ裏の席(いわゆるP席)も閉鎖です。それでも2階は3割程度の入りです。ただ熱心なファンの方は1階席を押さえられるようで、2階から見える1階席の前方は、満席でした。

 

オーケストラは弦が10-8-7-5-4と、ヴァイオリンソロ主体の構成。管は木管は2管に、ホルンとトランペットが2本ずつです。

 

まずは、サン=サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソから。前橋さんは青というか群青というか、きれいな色のドレスで登場。前橋さんのヴァイオリンは、音が素直できれいですね。そのまま退場せずに、2曲目の「メンコン」、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲へ。素晴らしかったです。

 

休憩後はホルンが4本に増えて、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。前橋さんは、上が真っ赤、スカートは黒のドレスにお召し替え。これも良かったのですが、小生はメンコンの方が好みでした。ブラームスでは、オーボエが素晴らしかったです。

 

小生は、「今日一番良かったのはメンコンかなあ」と思って拍手をしていたのですが、アンコールで弾いてくれたバッハの無伴奏パルティータ第2番ニ短調、これが絶品でした。

 

岡山のシンフォニーホールが工事で閉鎖中のため、大阪に通うことが増えるかもしれません。

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