メルカトル図法
2026年9月10日
最近、メルカトル図法が話題になっています。メルカトル図法に変えてイコールアース図法の仕様を促す国連決議がされたためですが、今は標準的に使われているメルカトル図法も、小生が小中学生の頃はそんなに使われていませんでした。
地球は球体ですから、その表面図を平面に起こそうというのは、どうして無理があります。ましてや一度には見られないはずの裏面まで合わせて世界全図を作ろうというのは、かなりの無理です。その無理をなんとかしようと、いろんな図法が考えられてきました。メルカトル図法もその一つですが、特徴は方位が正確に出ることと、継ぎ目のない図面になることです。そのため昔(16世紀頃)は航海に使われていたようですが、世界全図を表すには高緯度と低緯度の縮尺が極端に異なり、低緯度は小さく、高緯度は大きくなります。その欠点のため、小生が小中学生の頃は、もっぱら断裂モルワイデ図法が使われていました。その元となったモルワイデ図法は、面積は正確なのですが地図の周辺に行くとゆがみが大きく、中心点をいくつも置いてそれを繋いだのが断裂モルワイデ図法です。断裂モルワイデ図法はむいたミカンの皮を並べたような図法で、面積は正確なのですが断裂の名の通り、図面が切れ切れになっています。今回のイコールアース図法は見た感じモルワイデ図法の改良型のようで、ゆがみが少なくなるように改良されてはいますが、やはり周辺に行くとゆがみが大きいようですね。
さて最近はなんでこんなにメルカトル図法が多くなったかというと、メルカトル図法は細かい部分だけ見ると割とゆがみがなく正確なので、サーバー内に大きな地図を1枚保有し、それから切り出して縮尺調整すれば、極地を除けば世界中どこの図面でも取り出せるというメリットがあるからのようです。
ただ小生は、これはあくまでも小生の想像ですが、冷戦時代に米ソ両国ともメルカトル図法が大好きで、それで広まったのではないかと思っています。ソ連は、メルカトル図法では北半球の多くの地域を占めるように見え、その領土を赤く塗ったら、まさに「ソ連が世界の半分を支配する」という地図になります。一方のアメリカも、大きくなるはもっぱらカナダとアラスカなのですが、やはり大好きのようですね。ニュースの映像などで後ろにある地図を見ると、メルカトル図法です。今回も「大好きなメルカトル図法を否定するとはなにごとだ!」とばかりに、国連決議に反対していましたね。
最も最近はトランプ大統領がカナダに喧嘩を売っていますから、そのうち「カナダがUSAより大きくなるのはけしからん」とばかりに、他の図法を提案して世界中に押しつけてくるかもしれません。
なお日本で一般的な太平洋を中心にした地図は、日本だけとは言いませんが、世界的には少数派のようで、国際標準(欧州標準?)は中心に東経西経の0度を置き、180度で切った図面ですね。この図面だと、「極東」や「中近東」という言葉が、感覚的に理解来ます。
またアメリカ合衆国で使われている地図はまた違うようで、アメリカ大陸を中心に置き、東経70度あたり(インドとパキスタンの境あたり)で切ったものようです。これも映像のバックで見たので、それが本当に一般的かどうかはわかりませんが。ただ日本人と、見ている地図が違うことは確かです。
« 今年の第九は見送り | トップページ | 秋の花粉症始まる »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- LEDスタンド(2026.10.07)
- 東京から帰ってきました(2026.10.04)
- 今日から10月(2026.10.01)
- 住民票コード(2026.09.26)
- 自動連結器(2026.09.22)


コメント