再興第110回院展
2026年1月4日
昨日、院展に行ってきました。東京の秋の院展が全国巡回するに当たり、岡山はちょうどお正月になります。岡山でのお正月の風物詩ですね。1月2日の天満屋の初売りに合わせて開幕、1月2日に和装で来場すれば、入場無料です。
百貨店の初売りなど行ったことが無いのですが、初売りの時は店員さんの何人かは晴れ着を着ているんでしょうか。昔(50年以上前)は、企業の仕事始めの時に、朝礼で晴れ着を着た女子社員が大勢並んでいる映像をよく目にしました。あいにくとサラリーマン時代はそういう風習の会社にはいたことがなく、会社で晴れ着を見る機会はありませんでした。聞いたところによるとそういう会社は、仕事始めの日の始業も、10時とか11時とか、遅かったようですね。
さて話を戻して、会場に入ってみると、どーんとあるのは田淵俊夫先生の富士山の絵「悠々」。田淵先生の富士山とは、珍しいです。話がまた前後しますが、今日はギャラリートークのある日で、今日の担当は西田俊英先生と小田野尚之先生。その西田先生の解説によれば、この絵は田淵先生の新境地なのだそうです。草花などを書いてきた田淵先生がいきなり富士山。そして輪郭線がなく、また描いていない。描いていないとは変な言い方ですが、特に若い画家だと、描こう描くと思いっきり描き込んでしまうのだそうです。そうではなく、筆跡も一切なく、単に絵としてある。音楽でもそうですね。若手はどうしてもガリガリ弾こう弾こうとしますが、達人、名人になると、単に弾いてるだけ、吹いてるだけで素晴らしい音楽が流れてくる。田淵先生は達人の境地に立たれたのでしょうか。
その解説者の西田先生の「里山 山水」、これも素晴らしいですね。ほとんど白と黒に一部色が付き、そして描き込みすぎずに余白が。逆にもう一人の小田野先生の「定刻着」は、描き込みが足りなかったそうです。本当はもう少し手を入れたかったそうで、この絵は未完成なんだと「謝罪会見」でおっしゃっていましたが、完成前に体調を崩し、それ以上描けなくなったのだそうです。それでも駅名標をわざと「字らしきものはあるが、読めない」状態にまでぼかす、などは行われています。日本語の字を画面に出すとみんなそれを読んでしまい、目がそこに行ってしまうからだそうです。写真にも言えることですね。
このギャラリートークのお二方、西田先生は黒いシャツに上着にはに赤いポケットチーフで、いかにも「画家の先生」という感じなのですが、一方の小田野先生は、どう見ても高校の先生といった風貌でした(失礼)。なお小田野先生はSLのネクタイピンでしたが、どうもハチロク(8620型)のようでした。話しかけられれば聞いてみたのですが、人が多く、その機会はありませんでした。
同人以外では、日本美術院賞を取った中井香奈子氏の「ニライカナイ」が小生の好きな画風でした。
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