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2024/12/11

第九演奏会本番

2024年12月8日(日)

控え室を出て集合場所のイベントホールへ行くが、隣である。近いテノールの集まりが一番遅い。女声陣は皆集合済み。白が揃っていて、壮観である。ホリヤンが現れ、もう1回歌うかと思ったら、話だけである。これは良いタイミングと、小生はポケットの中ののど飴を口に入れた。そしてホリヤンはプレトークへ出発。そうしたらI先生が、「一応発声練習をしておきましょう」と舌や口のウォーミングアップ。慌ててのど飴を噛んで飲み込む。

トイレを済ませて出発準備はできたが、10分のはずだったプレトークがなかなか終わらない。ホリヤンの話は長いからと思っていたら、秋山先生がよくしゃべったせいだと、後でホリヤンが言った。このあたりは、後でDVDで確認しておこう(笑)。

5分近く遅れて、出発の合図。いざ出陣である。先頭のMさん、ちょっと足が速くないか?ロングスカートの女声に合わせた方が良い。このあたりは、後が少し遅れても平気であるが。舞台袖に着いたら、エグモントの演奏中。いつもはここが寒くてトイレに行きたくなるのだが(笑)、今日はこの冬一番の冷え込みとは言え、今までが暖かかったので建物が冷えていない。おかげで待つのが楽だ。I先生が前に出てきて、「四股を踏め」と小声で言う。足は持ち上げずに腰を落とし、四股の体勢になる。ついでに足の屈伸。これからじっと座って待つので、エコノミークラス症候群の防止だ。待機しているフルート奏者はピッコロではなくフルートを持っているので、2番フルートに入り、現在の2番の奏者がピッコロに移るのだろう。

エグモント終了、退場してきた秋山先生と入れ替わり、フルート奏者の後に続き、入場を開始する。小生は上手の人に合わせ、入る。合唱団が全員入り、ソリストが入場した後秋山先生が入って来る。そしてソリストの着席と同時に着席。下手の入口を見たいところだが、顔を動かすと意外と目だつので、我慢する。

第1楽章開始。良いアンサンブルだ。岡フィルは本当にうまくなった。小生は徐々に全身の力を抜いていく。いきなり脱力すると、これも目だつのだ。今日のティンパニは岡フィル特別首席の近藤さんではなく、広響の照沼滋さん。最近はベートーベンの曲では固いマレットを使う人が多いが、やや柔らかめのマレットのようだ。顔を動かさずに、目だけで確認する。岡フィルの首席では、クラリネットの西崎さんとトランペットの小林さんがお休みだ。

小生の席は前の方が大柄で、座っていると木管があまり見えない。目を右にやると、1番2番ホルンは見えるが、3番と4番は見えない。見えたからどうということはないのだが、これも楽しみのうちである。その間、足だけは時々動かして血流を保つ。

2楽章のあと少し長めに時間をおき、3楽章へ。3楽章の木管アンサンブルは素晴らしい。聞きながら肩を動かし、舌のウォーミングアップを始める。首も動かしたいところだが、さすがにそこまでやると目だつ。ゲネプロの時に苦労していたホルンソロは、うまくまとまる。合唱団の男声陣に、ほっとした空気が流れる。皆緊張して聞いていたんだ。

秋山先生は、3楽章と4楽章の間を空けない。3楽章が終わるとすぐに4楽章へ。おー、コントラバスは今日も良い響き。ファゴットの裏メロがきれいだ。ファゴットは前回定期から参加した、特別首席の柿沼麻美さん。オーケストラ全体でテーマを演奏するようになると、もうすぐ出番である。すぐにゲネプロでやった203小節へ。バスの木村さんが立ち上がると同時に合唱団も起立。立ちくらみは起こらなかった。木村さんは良い声で声量がある。合唱団のFreude!もかなりのボリュームである。マエストロは満足そう。次のDeine Zauber以下は、テノールだけがオクターブで飛び跳ねるところだ。単音だけ上がるところを強調するとちょっと下品になるので、最後のwo dein sanfter Flu¨gel weilt.だけパワーを上げる。前半の山場に向かうが、小生はコロナにかかって以降筋力が落ちたのか、Gがあっぷあっぷになってきた。しかし2回目のvor Gott!のFisはきれいに出た。ここはDの和音で、ソプラノのDよりテノールが上になるところだ。そして山場のFの和音のF、カンニングブレスを吸ってしっかり出す。フェルマータで十分に伸ばし、スパッと切る。会場からボンと反響。6年前はうまくいかなかったところが、うまくいった。

次はマーチの男声合唱である。ここはソリストと一緒に行進するイメージだが、ソリストが主役で合唱は遠くと指示する指揮者も多い。しかし秋山先生/ホリヤンは、合唱はソリストと一緒に、途中からはソリストを包み込んで一緒に行進するイメージだ。だから合唱もフルボリューム。弱いと指摘されていた後半のFreudigも、音量は十分に出た。

しばらくオーケストラだけが続いた後、「歓喜の歌」の部分になる。ここはH-dur→H-molと来て最後にD-durになるところで秋山先生は「ため」を作る。そして「Freude,」だ。小生はFreudeだけをフルパワーで歌った後、しばらくは省エネモードに入る。最初から飛ばすと、最後の繰り返しでエネルギー切れになるので、小生はそこをカバーするように後半全力としている。ところが後半になっても全体のパワーが落ちない。自分で歌っていて言うのも何だが、今年のテノールはすごい!そのパワーのまま次の山場の男声ユニゾンへ。小生は最後のVaterまでパワーを残すため、少しセーブ。歳かなあ。体力が落ちた。

ドッペルフーガは、並び順が後ろの方になったせいか、それともテノールとバスの音量が大きいせいか、いつもは聞こえていたファゴットが聞こえない。しかしここは伴奏なしでも歌えるところだ。そして今日はまわりが強力である。ドッペルフーガもうまくいった。問題は次のIhr stu¨rzt からの6連符である。ベースが気持ち早い!秋山先生、「ファゴットを良く聴け」と手で指示を出す。テノールで持ち直した(と思う)。次の4重唱、今回はカワイの指定だったからプライトコフと思っていたのに、4重唱の歌詞はベーレンライターだ。ディミネンドの指定はプライトコフと同じ指示だったので、いろいろ混ぜてあるのかもしれない。バスの木村さんの声量がすごい。次のDeine Zauber は、もう一緒に出るのをあきらめた。pからのクレッシェンドだから、途中で合流してちょうど良い。

そしてフィナーレへ。秋山先生は、にこやかにタクトを振る。そう、これは「歓喜の歌」なのだ。残った力を全部注ぐ。最後のFreide,scho¨ner でたっぷりためを作るのが秋山流。歌う方は、思いっきり声が出せる。一気にフィナーレ。舞台で「ブラボー」を聞くのもなかなか良いものだが、これが最後かな。6年前はホリヤンが観客席で大声を上げていたが、今回はホリヤンは合唱団の中だ。それでも「ブラボー」が飛んだ。

カーテンコールでホリヤンが前に呼ばれるかと思ったが、呼ばれない。その代わり、秋山先生が合唱団を何回も立たせる。どうやら、お気に召したらしい。歌っている方も、今日は楽しかった。今までにいろいろあり、決してホリヤンの指導の仕方を認めるわけではないが、終わり良ければすべて良し、ということにしておこう。

解団式は昨年に引き続き、パーティ形式ではなくホワイエで関係者の一言ずつのみである。秋山先生は、ご機嫌であった。「最初はどうなることかと思っていました」というのは、本音だろう。秋山先生のサインを、もらい損ねた。

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