5回目の第九合唱練習記(7)
2024年10月10日(木)
今日から、本当の合わせ練習である。前回最後にちょこっと4パートで合わせたのは、まあご愛敬。しかも今日からホリヤンである。ホリヤンは練習開始早々から歌い始めさせるので、ウォーミングアップはそれまでにやっていることを要求している。それでホリヤンの時には10分前から発声練習が始まるのだが、受付開始が10分繰り上がることはなかった(笑)。
ホリヤンの練習には、椅子がない。ただ練習開始までにはまだ30分あるので、前回(6年前)に出したように、椅子を壁際だけに出すことを提案する。「6年前もこうやっていましたよ」。マネージャーさん「覚えてないなあ」。あとは自分たちで片付けることにして、一列壁際に出す。ただ皆さん集まってきたら各自椅子を出して座り始めたので、椅子が壁際と後の3方になってしまった。
I先生の指導で発声練習の後、定時にホリヤン登場。今日は指揮台をピアノの後ろに置いている。これだとピアニストからもホリヤンの指揮が見える。6年前「指揮を見ろったって、ホリヤンの影になって手元なんか見えないじゃないか」と小生が書いたが、どこかで指摘されたのか、改善されたようだ。
練習は初っぱなから。特にFreude!のつぎのDeine Zauberからのフレーズを何回もやらせる。ここは女声の第一声なので、つかみが大事というわけだ。ただホリヤンの説明は、「観客は寝ていてやっと起きたところ、ここで第一声の印象を強く持たせれば、後半はどうせ観客もだれているから、だれてもかまわない」とまあ、素人の合唱団を、どうやったら素人の観客に印象づけられるか、という指導である。ともかくテンションを高く持て。縦に乗るようにして(ぶつ切りでもかまわない)、多少雑でもオーケストラが音楽にしてくれる。第一声から「これはホリヤンの指導だな」とわかるような演奏を、と言うわけだ。秋山先生は「今日は良い演奏だったね。ところで指揮者は誰だったの?」と言われるのを理想としている職人肌の方だが、ホリヤンは自己顕示欲が強い。途中で、「秋山先生と俺の言うことが違ったら、俺の言うことに従うこと」と、本音が出たが。
この話をカミさんにしたら、「ずいぶん人を馬鹿にした話ね」と言った。音をぶつ切りにしてオーケストラでごまかしても、わかる人にはわかるのだ。そうして、わかる人は東京だけではなくどこにでもいる。
ここ(257小節、練習番号D)でホリヤンが、ピアニストを「左手スタッカート!」と言って怒鳴りつけた。ここのピアノは左手はオーケストラのファゴットでスタッカート、右手は他の木管でレガート(スラーが付いている)である。要はホリヤンはこのファゴットのリズムに合わせるように言い、つまり大音量の一拍子にしたいのだ。M先生が「堀先生が入ると、せっかくやったのがみんなガタガタになってしまいますから」と言っていたが、早速である。なお小生はM先生派だが、今回は本番のステージに乗ることが第一に目標なので、ホリヤンの言うとおりに従います。
ホリヤンがピアニストを怒鳴りつけたのはもう一回、テンポを速くしたときにピアニストさんが気づかず、前奏部分で「テンポ」と怒鳴りつけた。指揮の前動作でテンポはつかめと言いたいのだろうが、指示が伝わらないときの責任の半分は指示を出した方にある。自分の指揮がわかりにくかったとは、まあ考えない御仁だ。今日のピアニストはWさん、お気の毒です。ただこれから本番まで、ホリヤンが来るときはずっとWさんである。
1時間半ほど練習して、休憩。1時間半の立ちっぱなしは、ちょっとつらい。歩いていた方がまだ楽だ。ホリヤンはと見れば、時々ピアノにもたれかかっていた。ホリヤンは74才、小生の1歳年下である。来年は後期高齢者ですよ。休憩後は練習再開かと思ったら、椅子を出しての座学である。これで椅子を片付ける責任が、「出しましょう」と言った小生から全員に変わった(^^)v。
主に発音の注意であるが、強いe、例えばRebenでは、小生はほとんど「リーベン」と発音しているが、「エ」が横に広がって「イ」と聞こえるだけで、あくまでも「エ」であること、露骨な「イー」にならないように(気分としては、イとエの中間か)、Vaterの「ア」は開けすぎないように、とか、聞くべきところがたくさんある。しかしホリヤンは顔を下に向けてノートを取ると嫌がるので(現に注意された女性がいた)、走り書きしかできなかった。「家での練習が大事」とホリヤンは言っていたが、その場で書かないと、忘れるんだなあ。
21時を過ぎても練習は終わらず、さて今日はタクシーか、と思いだした5分超過で練習は終わった。椅子を片付けだすが、「すみません、9分のバスなので」と急いで帰られる方もいる。小生は22分なので、まだ大丈夫だ。しかし練習開始時刻前の発声練習とか、時間超過までやるとか、昭和の人は練習時間が長い。
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