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2024/07/11

響けユーフォニアム3

2024年7月11日

先月までNHKで放映されていたアニメの「響けユーフォニアム3」を、録画ですが欠かさず見ていました。この原作を読んだのはずいぶん前ですが、途中から「あれ、記憶と違うぞ」となってきて、最終オーディションのシーンになると、大幅にストーリーが(シナリオが)書き換えられていることに気がつきました。

そこでもう一度図書館から原作を借りてきて全部読み、どこがどう変わっているかを確認しました。この改変については一部では大騒ぎで、一時は誤報も飛び交っていたようです。ただ原作の武田綾乃氏も了承しての改変、アニメは別の物語として楽しんでくださいとのことなので、そこは了解しました。ただアニメ版のストーリーは、小生の考えでは完全に×です。

3年になって吹奏楽の強豪校から転校してきた黒江真由(以下、真由)と主人公の黄前久美子(以下、久美子)とのユーフォニアムのソリスト争いが一つのテーマになっているのですが、原作のソリストは、京都府大会ー久美子、関西大会ー真由、全国大会ー久美子、で親友の高坂麗奈(以下、麗奈)と2人でソリを務め、全国大会金賞で3年間の物語が大団円になります。

一方アニメでは、京都府大会ー久美子、関西大会ー真由、までは同じですが、全国大会前の最終オーディションで2人で最終決戦をすることになり、コンクールメンバー55人の投票で、それも同数になって最後に麗奈の1票で真由になります。これはいけません。真由が選ばれたことではなく、選び方に問題があるのです。

コンクールメンバーにしろソリストにしろ、北宇治高校ではすべて滝先生が選び、「苦情は受け付けません」という態度を通してきました。結果については自分が全責任を負う、という態度です。最後に決選投票にして生徒に選ばせたのは、責任放棄です。音楽での実力伯仲なら最後は好みの問題なので、どちらかに決めて結果は自分が全責任を取る、という態度を貫けば良いのです。

生徒間投票でコンクールメンバーを選ぶ学校も、確かに存在します。ただそこは最初から「こうやって選ぶ」と決めているので、問題ありません。問題なのは、途中までは自分で決めておきながら最後の最後で決断を放棄して生徒に丸投げしたことです。

たまたま全国金賞が取れたから良いですが、もし取れなかったら、ユーフォニアムのソロは問題なくても、もし久美子がソロを吹いていたら取れていたかもしれない、取れなかったのは真由に手を上げた自分のせいだ、と余計な傷を負わせてしまいます。まして最後に、久美子が吹いているのがわかってながら反対の真由を選んだ麗奈には、自分の音楽に対する自信を根底から覆すような傷が残ります。教師は生徒に、こういう傷を負わせてはいけないのです。自殺者が出るかもしれない傷です。まあドラマを盛り上げるためでしょうが、一番やってはいけないことをやっています。

最終回は「神回」とか評判になっていますが、アニメの出来としてはあまりよくないですね。あくまでも「京アニとしては」ですが。楽器と唇の位置が不自然だし、指があまり動いておらず、画面を揺らすことでごまかしています。最終回で、時間が足りなかったのかなあ。エピローグでの演奏シーンは音楽と指がぴったり合っていて、これぞ京アニ、という感じです。おそらくここは過去の映像の再使用(使い回しともいう)でしょうが、悪いことではありません。

これが劇場版になったら、ストーリーはどっちを取るのでしょう。見には行きます。小生はDVDもそろえていますが、テレビ版と同じストーリーだったらDVDは買いません。

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