誘導電動機のベクトル制御
2024年4月27日
先日図書館から、ベクトル制御の解説書を借りてきました。小生はベクトル制御の原理はわかっていますが、もう少し具体的なことが知りたかったのです。
実は小生、誘導電動機のベクトル制御のほんの初期の初期に、ちょっとだけ関係しています。1978年頃、営業マンとして特に省エネ機器に力を入れていた時代、ある会社にサイリスタインバータ+誘導電動機というシステムを納入しました。電動機出力で、確か75KWではなかったかと思います。その頃のインバータですから、電流型のサイリスタインバータです。インバータのシステムは、ロッカーみたいな大型の制御盤に納められていました。ところがその用途が負荷変動が激しく、普通の電流型では追従できず、サイリスタの焼損事故が相次ぎました。
普通はそれで出入り禁止になって終わるところですが、代理店さんが頑張ってくれて、なんと2号機を受注しました。ただし条件はベクトイル制御です。その頃やっとベクトル制御が話題になり、中大型機では製紙関係に1979年、鉄鋼関係には1980年に納入されたのが最初です(電気学会論文誌による)。その中で、大型プラントではなく、単なる1インバータ1モータのシステムとすると、日本最初ではないでしょうか。確か1980年に納入して順調に運転され、その後1号機もベクトル制御付に改造されました。
その時代、マイクロプロセッサによる制御器はあるにはありましたが、鉄鋼などの大型プラント用で、こういう小さなシステムには使えません。制御回路は、すべてアナログの演算回路です。演算速度は速いのですが、サイリスタ素子の動作が遅く、矩形波制御だったと思います。
さて小生の過去はさておき、ベクトル制御の解説ですが、まず大学の先生が書いた本を借りてきましたが、数式だらけで具体的なことはさっぱりわかりません。次に東芝の人が書いた本、これは家電の制御の解説書で永久磁石式同期電動機駆動用ですが、良くわかりました。なお説明例のインバータは、現在のIGBTを使ったPWM制御です。家電品にまでベクトル制御が使われる時代になっているんですね。
小生の頃のインバータは電流型で、しかもGTOができる前のサイリスタです。実際の制御ではインバータ部分だけではなく、コンバータ部分も制御しなければいけないんでしょうが、そこは完全なノウハウでしょう。小生は1981年に会社を辞めたので後を見ていませんが、動作の遅いサイリスタを必死で使いこなして造ったベクトル制御、素子の(特にトランジスタの)進化速度が速く、後に続く適用例がなく、袋小路の技術になったのかもしれません。
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南海さんの記事に刺激を受けて、、、サイリスタをはじめて使った実験を思い出しました。小学生のとき初歩のラジオという雑誌とかラジオの製作を購読していた小学生6ねんのとき、、、新しい時代だとかいって、TO-3型の2SF248というサイリスタが紹介されてて、それに鉄道模型のコントローラーの回路図が紹介されていました。さっそく秋葉いき購入すると、小学生のこずかいではやばい金額1Kくらいしました。あの時代、営団6K系試作が登場していた記憶だし、どんだけ高いんだろうとおもいました。いまはIGBTもあたりまえ。じじいになってしまいました。うわーベクトル、、、難しそう。2SF248で検索したら南海さんの別の記事もヒットしました。サイリスタやトライアックなどは、サラリーマン時代の職業柄ぞんじていますが、もう最近の技術はピーマンです。電験の試験もモーターとかのとこがさっぱりで、試験うけるのやめました。
投稿: ひでほ | 2024/04/28 20:02
ひでほさん、ありがとうございます。
ちょうど小生が卒業研究をやっていたころ、営団6000系の量産車が出てきました、という話をしようと思ったら、ひでほさんがたどり着かれた別の記事でも書いていましたね。
書き損なったのですがこのベクトル制御には後日談があり、別の会社に移った後、トランジスタ仕様になってコンパクトになったベクトル制御のインバータを買い、一種のミキサーに取り付けました。出力はこの記事より2桁くらい少ないです。うまくいったのですがベクトル制御は高調波の漏洩電流が多く、制御盤との共通架台にノートパソコンを置いて作業していたら、増設したアクセラレータが焼けてしまいました。まだ9801の時代です。
投稿: 南海 凡吉 | 2024/04/28 23:34