4年ぶりの第九合唱練習記(16)=ゲネプロ
2023年12月10日(日)
いよいよ本番の日である。午前中にゲネプロがあるので、9時前に家を出る。靴は4年ぶりの革靴、いつもの装具が使えないので、痛み止めを塗っておいた。一旦岡山駅前まで出て、そこで昼食を買い込む。こういう時だから、いつもの7-11のサンドイッチとおにぎり、お茶はホットにした。最近のペットボトルは太くなり、リュックのサイドポケットに入らない。
会場到着は、テノールでは一番乗りのようだ。慣れない3日連続なので身体は疲れているが、気温が高いので、呼吸器系に異常は無い。この異常気象、寒がりの小生には非常にありがたい。M先生が自分用の発声練習、と言うか、ウォーミングアップ。M先生が栄養ドリンクを飲んでいたので「お疲れですか?」と声をかけたところ、「いやあ、本番続きで疲れています」とのこと。M先生が合唱に参加されるのはこの岡山フィルの第九だけで、他は皆ソリストとしての参加だそうだ。他にも、12月はいろんな出演機会も多いのだろう。
定刻10:30になり、Y先生の指揮で発声と、ヤバそうなところを軽くおさらい。ここでM先生から「ピアノは弱く歌うのでは無く、エネルギーは高く保ったまま息を混ぜるのだ」というイタリア仕込みのアドバイス。これでアルトの問題のところが格段に良くなった。今回は、皆勤賞は無し。去年もなかったそうだから、昨日もらった感謝状に変わったようだ。
舞台ではゲネプロが始まっているが、今回は合唱団は事前に着席しておくのではなく、3楽章が終わってから入る。これは飯森先生の、第九の3楽章までと4楽章は全くの別物だ、という解釈による。3楽章までで一つの完成した交響曲なので、合唱団などいては邪魔というか、いてほしくない、ということだ。そこで我々も、3楽章が終わるタイミングを見計らって舞台袖に移動する。楽屋口から舞台袖に上がる階段が長く、これを大変に思うようになったら第九も終わりだな、とふと思う。舞台袖で第3楽章のゲネプロが聞こえるが、飯森先生、かなり頻繁に止めて指示を出している。まあ、リハが2日間しかないからなあ。
3楽章が終わり、打楽器奏者が入場したところで、合唱団も入場する。着席は位置に着いた人から順次。合唱団が全員入場したところでゲネプロ再開、4楽章である。飯森先生、ここでも良く止める。「コントラバス、Fisをもう少したっぷり」。ちなみに、飯森先生は暗譜である。「あ、やりすぎた。もう少し押さえて」「ブラボー」。飯森先生、指示をしたところがきちんとできると、声に出すかサムアップで褒める。褒めてやらねば人は動かじ。
ソリストが入場してくるのは練習番号B、コントラバスで提起された「歓喜の歌」のメロディーを、フルオーケストラで演奏するようになった部分だ。そこで合唱団は起立、ただこれも一斉ではなく、バラバラに、自分の意思で立つようにという指示。小生にとっては、立ちくらみを起こさないようにゆっくり立てるので、ありがたい。飯森先生、元々なのか今回だけなのか、一斉に何かするということを徹底的に排除している。この話を帰宅後カミさんにしたら、カミさん、我が意を得たり、と喜んでいた。
いよいよバスのソロ、ここでも先生「こんな演奏じゃダメだ、という位に否定して」とnichtの指示。コンマスの藤原浜雄さんが笑っていた。隣のフォアシュピーラは、福田廉之介君ではないか。日本にいるから、混ぜてもらったんだ。小生は、体調が今ひとつである。疲れが残っているところに長時間立っていたので、耳管開放症まで起こった。耳管開放症が起こると普通は歌えなくなるのだが、第九の場合は喉で覚えているところが多く、かまわず歌える。
少し遅れ気味にゲネプロが終わったが、本番の移動開始予定は14:35頃なので、時間はたっぷりある。イベントホールの一角を仕切ったテノールの控え室に戻り、サンドイッチとおにぎり1個、小生にとっての定番である。スリッパを持ってくると書いておきながら忘れたので、楽譜に挟み込んでおいたA4の紙を敷いて、靴を脱ぐ。食後目薬を差そうとしたら、世界が回った。今朝は上を向いてもめまいが起きなかったので、治ったと思っていたら今頃出てきた。そこで追加の対策として下を向き、強制的にめまいを起こす。こうやって起こしておけば、少なくとも本番が終わるまではめまいは起きない(はず)。
食後黒服に着替える。皆さん、蝶ネクタイに苦労している。と第三者的な見方をしていたら、小生も蝶ネクタイのフックがなかなか留まらず、やっと留まった。出来たところで、ドクターと記念写真を撮る。席を替わってもらったため、舞台上ではドクターの隣になった。Si大兄とドクターと3人で記念写真を撮ったのが2017年、6年も前になる。ドアの外では、入場が始まった。
(つづく)
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