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2023/07/08

安川電機の車両用モーター

2023年7月8日

かつての東急車輌、現在の総合車両横浜製作所に、新しいバッテリー駆動の機関車(実際は、機械扱いの移動機)が入りました。北陸重機の製作で、モーター(とインバーター)はなんと安川電機製です。

電気機関車用や電車用のモーターを造る日本の会社は、限られています。日立、東芝、三菱の「御三家」総合3社に、「うちも総合だー」と主張している富士電機、それに産業用より車両用で有名な東洋電機の5社です。坑内用のバッテリーロコなどにはまた違うメーカーも入ったようですが、最近は坑内用の車両の新製など、まず見かけません。そこで珍しくバッテリーロコの新製があったと思ったら、安川電機です。

安川電機は、その生い立ちとまた拠点の北九州という土地から、かつては炭鉱用、その後は鉄鋼用とセメント用の電機品を得意としてきた会社です。小生が安川電機に籍を置いていた高度成長期は、小生が担当していた中容量(55KW~200KW)の誘導電動機も鉄鋼やセメントの工場向けにどんどん造られていましたね。まさに重厚長大、その頃は重電6社と言われていたものでした。

小生は車両用のモーターをやりたくて、東洋電機への入社も考えていたのですが、なんだかんだあって安川電機に落ち着きました。就職担当からは、「鉄道車両をやりたかったら、川崎重工に行け」と言われたのですが、あの頃川崎重工に入ったら、プラント設計をやっていたでしょうね。安川電機の車両用モーターというと、70年の大阪万博の構内カートのモーターは安川電機製の直流電動機だったらしいのですが、それだけです。まして小生は、卒論では直流電動機をやったのに会社では誘導電動機と、車両用とは全く縁がありませんでした。その頃は、車両用の電動機は直流機と決まっていました。

時は流れ、小生が安川電機を去った後ですが、時代はインバーター駆動になり、汎用の誘導電動機(枠番225以下、目安として45KW以下)工場が、工場ごと日本電産(現在のニデック)に売られました。またそれ以外の電動機工場も、子会社となって黒崎から八幡へ移転しました。安川電機本体はインバーター、サーボモーター、ロボットを専門とするようになり、会社の分類も「重電」から「メカトロニクス」に変わっていますね。最もこのメカトロニクスというのも安川電機が造った造語ですから、宜なるかな、でしょう。

そうこうしているうちに自動車もモーター駆動、それもインバーターを使った永久磁石同期電動機駆動に変わってきており、構造から言うと、サーボモーターと同じです。そうなると安川電機の得意分野とばかりに自動車用への進出も考えたようですが、どうなったのでしょう。マツダのデミオに採用されたという記事を見ましたが、日付は10年以上前でした。

そこで今度の機関車用ですが、355KWの永久磁石同期電動機が2台、車体装荷です。見学された方の写真を見ると、産業用と同じ全閉外扇型(枠番355?)が機械室に収まっていました。外扇部分は、別モーター駆動かもしれません。エンジン駆動に慣れている北陸重機と、吊りかけ式などやったことがない安川電機との組み合わせでは、妥当な置き方ですね。この機関車は、馬力換算すると1000馬力弱ですから、「移動機」としてはかなりでかいです。もう少し小型のものも含め、このシリーズが増えていくか?増えたら安川電機の鉄道車両用の糸口になります。

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