ファックス
2021年4月25日
ファックス(以下FAX)の話が出たところで、、、。
会社にいた頃、R&Dにいたこともあって、特許はよく出願していました。その頃の特許事務所とのやりとりは、すべてFAXでした。理由は、安全性が高いからです。特許を出願するときに一番警戒すべきは、その内容(どういうことを特許にしたいか)が競合他社に漏れることですが、盗聴や偽造に関しては、電子メール(以下メール)よりFAXが安全でした。メールは、メールボックスが送信側と受信側にあるので、どちらかのIDとパスワードを何らかの手段で盗み出せば、海外からでも簡単に内容を知ることができます。しかもメールボックスの中に蓄えられているので、いつでもOKです。
FAXを盗聴しようとすると、送受信のリアルタイムで途中の送信経路(電話線)から電気的に取り出ししかなく、物理的にその場所(送信経路の電話線のある場所)に足を運ぶしかありません。まあ、FAXは受信したらその場にしばらくありますから、会社内にスパイはいない、というのが大前提ではあるのですが。
自宅の電話はFAX付きになっていますが、これは親父が死んだときに姉から「連絡に必要だから、FAXを入れろ」と言われ、FAX付きの電話機に変えたものです。1994年でしたから、もう27年も前のことです。以来、誰かが亡くなると、FAXが活躍しています。以前は「FAXでの申し込み」というものもあったのですが最近はなくなり、もっぱら「葬」専用になっています。挨拶文の文面、配置、字体(毛筆なので、フォントと言うより複写)、あるいは戒名。同じ漢字でも上が長いとか下が長いとか、点が上に付くとか真ん中に付くとか。JISの記号では処理できません。特に人名は違字体が多く、JISの第何水準に入っていない漢字も、多いです。
これがメールになったら、複写してPDFにして添付しろ、ということになるのでしょうが、これがまた面倒です。小生は領収書をPDF化して添付するより、現物をのり付けして送った方がまだ楽なので、E-TAXをやっていません。
河野大臣は役所からFAXを追放しメールに切り替えると言っていますが、大変でしょうねえ。用心しないと、かなりセキュリティレベルが下がります。機密書類が変更履歴も付けず、暗号化せずに飛び交ったら、漏れ放題になります。面倒なPDF化でエネルギーを使い、暗号化までに手が回らなくなる危険もあります。某国の政治家が河野大臣に、「お宅の国はまだファクシミリなるものを使っているのか。うちの国では、ファクシミリは博物館にしかないぞ。」みたいなことを言われたそうですが、「FAXを止めてくれれば、盗聴しやすくなる」というのが本音なのかもしれません。
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