王妃陛下と王配殿下
2018年5月9日
「立憲君主制の現在」(君塚直隆著、新潮選書)という本を読みました。これはこれで勉強になったのですが、それまでずっと引っかかっていたことについて、「やっぱり」と思うことも書いてありました。
まず前提としてですが、現在ヨーロッパの王室はすべて完全長子相続制になっています。男子女子にかかわらず、最初に生まれた子が相続第一になるというものです。現在のエリザベス2世女王が相続したときはまだ男子優先相続制だったイギリス王室も(エリザベス女王は、他に王子がいなかったために女王になった)、現在は完全長子相続になっています。
さて国王の呼称というか敬称は、国王陛下です。その奥方(「奥」という表現には突っ込みどころがたくさんありますが、ここはスルーして下さい)は王妃陛下です。これは日本も同じで、天皇陛下、皇后陛下、まとめて両陛下とも言いますね。国王と王妃は権限で同格ではないですが、敬意を受ける対象としてはほぼ同格のわけです。ところが女王の御夫君はと言うと、王配「殿下」です。スピーチの時に「My husband and I」と言う表現で御夫君を立てていらっしゃる英国王室でも、御夫君の正式な肩書きは「ウインザー公爵殿下」です。つまり女王より一段下、言わば「家臣」です。相続では完全男女同権になったヨーロッパでこの差別というか逆差別、どうしたことでしょうね。
この状態にクレームを付けた女王の御夫君も、やはりいらっしゃったようです。ただし何も変わらず、評判を落としただけだったようです。振り返ってわが日本国、女性の相続を認めないと天皇制の維持自体が困難になると小生は思っていますが、女性の天皇が復活した場合、その天皇の御夫君の呼称及び敬称はどうなるんでしょうね。まあ、小生が生きている間には無理そうですが。
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