公共交通機関と市場主義
2018年3月15日
ローカルの話題ですが、両備グループ(対象は、両備バスと岡電バス)は、提出していた岡山県内(岡山市周辺)の31路線の廃止届を、撤回しました。元々は、新興のバス会社(もっぱら循環バスを「100円バス」として運行)が願い出ていた両備のドル箱路線西大寺線への参入が認められたため、反発したものです。両備バスや岡電バスは、赤字路線を黒字路線での収入で補っており、そこに「おいしいところだけつまみ食い」の業者が参入してくるというので、「やってられるか!」と赤字路線の大量廃止を申請したものです。
小生は、両備も岡電も、路線廃止と言いながら2018年製の新車を導入していたため、廃止申請はブラフだろうと思っていました。そして数路線廃止に落とし込むだろうと思っていたら、今回は全面撤回になったものです。ただ新興バス会社が申請した路線の取り消し申請を行うそうですから、まだまだ動きはありそうです。この新興バス会社、親会社はタクシー会社ですから、路線廃止になるとかえって都合が良いわけで、そういうところを相手に「正しい競争」が行われるかどうかは、疑問です。
ずいぶん前からですが、規制緩和とやらで、新自由主義的な(市場原理主義的と言っても良いです)政策が取られてきましたが、市場理論が成り立つのはある程度の人口があるところで、田舎では成り立ちません。地方都市での公共交通機関は、全体を通してやっと採算ベースに乗るかどうかと言うところですから、儲かる路線だけの参入は認めるべきではないでしょう。まして、安値攻勢をかけて他者を路線廃止に追い込み、さらには自分も「採算性が悪い」と言って撤退するようなところは、認めるべきではありません。
この「儲かるところだけつまみ食い」は鉄道でも言え、旧国鉄の中でJR東海はその際たるものでしょう。小生は広い意味での国防上ローカル線は必要(それどころか、北海道のオホーツク海沿岸の路線は、復活すべき)と思っていますが、そのためにはJR路線は再国有化が必要でしょう。そういう主張の本がありましたね。
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