「どや建築」と「どや車両」
2016年8月11日
「非常識な建築業界「どや建築」という病」(森山高至著、光文社文庫)という本を読んでいます。「どや建築」とは最近増えているデザイン重視で何に使うのか一目ではわからない建物で、周囲との調和を全く考えずに建物だけが「どや顔」をしている建物です。白紙撤回されましたが、新国立競技場の建設案など、「どや建築」の最たるものですね。現実にはそうガラス張りだったり、つるつるで出っ張りが全くなかったり、逆に変な装飾がいっぱい付いていたり。小生など見ただけで「メンテナンス費用がかかりそう。」とか、「掃除が大変。」とか思ってしまうのですが、実際にもそうなっているようです。
ところが驚いたことに、こういう建築の業界内(あるいは建築科を持っている大学)での評価は、使い勝手、運営コスト、メンテナンスコスト、さらには建築費など、一切考慮されないらしいんですね。完成時の写真のみで評価されるそうです。建築というのは使ってナンボと小生などは思っているのですが、使う評価は全くないそうです。
この本から小生が連想したのは、最近特に西の方で増えている鉄道の「どや車両」です。鉄道雑誌のグラビアを「どや顔」で飾っているものの、実際に乗ってみると意外と使い勝手が悪く、メンテナンスに至っては最悪という車両です。熊本市電のCOCOROなど、最たるものでしょう。視認性が悪いために接触事故を起こしやすく、その上車体の塗装補修はメーカーから技術者と機械を送ってもらわないとできないという、メンテナンス性最悪の車両です。
このデザインをしたM氏は熊本駅前の市電乗り場のデザインも手がけていますが、屋根が変にくびれているので雨の日は傘をささないと濡れるし、街灯は設置禁止のため夜は真っ暗という、利用者無視のデザインです。
この「どや建築」の本によると、「どや建築」を真っ先に歓迎して受け入れたのは細川知事時代の熊本県だそうですから、熊本市も「どや車両」や「どや電停」を受け入れる背景は十分にあったわけでしょう。
現在岡山市では水道局の庁舎が立て替え工事中で、もうすぐ新庁舎が顔を見せます。「どや顔」でなければ良いけど(^_^;。
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