自転車の歩道通行と道路交通法
2016年3月6日
こちらに来て最初の頃は街中に出るのにバスを使っていましたが、最近はもっぱら歩きです。最初は大通りを歩いていましたが、最近はもっぱら裏通りを歩いています。岡山は大通りは歩道がしっかり整備されているのですが、逆にこれが災いし、歩道は自転車が我が物顔に走っているので、かえって歩道の整備されていない裏通りの方が、歩きやすいのです。歩道上の自転車は音もなく、前後左右どこから来るかわからないので、一応道路交通法に則って走ってくる自動車の方が、横断歩道ではちゃんと止まってくれるし、まだ対処がしやすいです。
道路交通法の話が出ましたが、自転車は車両です(道路交通法第二条)。そして、車両は歩道と車道がわかられた道路では、車道を走らなければいけません(同第十七条)。車道を走るべき自転車が歩道を走行する根拠は、道路交通法第六十四条です。
第六十三条の四 普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該歩道を通行してはならない旨を指示したときは、この限りでない。
一 道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。
二 当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。
三 前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。
特にこの六十四条の四の三が拡大解釈され、「自転車は歩道」という誤解がまかり通っているんですね。なお歩道を通行する場合も、
2 前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分(以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。)があるときは、当該普通自転車通行指定部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。
徐行ですよ徐行!自転車が歩道上に歩行者に「どけどけ!」と言ったり、ベルを鳴らすなど、もってのほかです。
まあこうやって文句を言っても多勢に無勢です。自転車にはねられる歩行者がもっと増えると何らかの対策が取られるのでしょうけど、岡山市はまだ自転車に乗っていて死傷する人の方が多く、自分が率先して「自転車にはねられた歩行者」になる気もないので、せいぜい自衛します。
なお道路交通法を読んでいたら、面白い条文を見つけました。一つは自転車専用道で、
第六十三条の三 車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する二輪又は三輪の自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。)は、自転車道が設けられている道路においては、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。
この自転車道というのは、第二条で、
三の三 自転車道 自転車の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によつて区画された車道の部分をいう。
と定義されている車道です。歩道に線を引いた「普通自転車通行指定部分」は自転車道ではありません。岡山市の大通りで、自転車道が車道に設置されているにもかあ変わらず、歩道に普通自転車通行指定部分の区分けがそのまま残されているところがありますが、そこを走ったら違法になるわけですね。本来は自転車道が整備された時点で速やかに歩道の指定部分の表示を抹消しなければいけないのでしょうが、そのままです。
もう一つは、今まで散々出てきた「普通自転車」という定義です。上に引用した第六十三条の三に書いてありますが、要するにリヤカーを引っ張ったり、側車が付いている自転車は「普通自転車」ではない、ということです。これはどういうことかというと、最近増えている宅配便業者のリヤカー、これが歩道を走行することはできないということです。この規定に例外規定はありませんから、「絶対ダメ」です。今度法解釈についてどういう考え方をしているのか、クロネコに聞いてみるかな。
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