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2018/02/01

鉛筆とシャープペン

2018年2月1日

雑誌の発売時期からするといささか旧聞に属することですが、「音楽の友」2017年12月号に指揮者の山田和樹氏が、面白いことを書かれていました。メインのテーマはデジタル楽譜についてなのですが、派生した鉛筆とシャープペンに関する考察が面白かったです。

曰く。
○学生時代から、楽譜の書き込みは2B以上の濃い鉛筆と指導を受けてきた(シャープペンではなく)。
○小学校までは、シャープペンは使用禁止である。
○それらの理由について、誰もはっきりした説明をしてくれないに、質問してもはっきりした返事は返ってこない。
と言うことで、消えてしまう芸術である音楽と、土に返る天然素材の鉛筆との関連性について、哲学的な考え方を述べられていました。(記憶で書いているので、多少の誤りはあるかもしれません。)

せっかく哲学的なことを書かれているのにぶちこわしですが、元筆記具屋として「答」を書いておきます。

まず鉛筆の芯の素材ですが、天然黒鉛と粘土の焼成物なので、まさに天然素材です。合成樹脂を焼成したカーボンをバインダーとしているシャープ芯とは違います。ただし、元々安定した物質で、土には返りません。まあ、消して紙の上から消去する行為を「土に返す」と言えなくもないですが。

それから小学校でシャープペン禁止の理由、遊ぶからです。ついつい集中力が途切れがちな小学生は、余計な誘惑は手元に置かない方が良いのです。
また山田和樹氏は触れられていませんでしたが、受験でシャープペンではなく鉛筆を推薦する理由は、シャープペンは万一故障した場合は修理に工具が必要で、現場(受験会場)での修理はまず不可能であるのに対し、鉛筆は折れたらまた削れば復帰します。そのために、絶対的な信頼性は鉛筆の方が上なのです。

それから楽譜への書き込みですが、書き込むときは譜面台の状態で、机にしっかり置いた状態ではありません。つまり後がしっかりしない状態で書ける、弱い筆圧で書くためには、2B以上の濃い鉛筆が必要です。なぜ鉛筆かというと、シャープペンはBかせいぜい2Bまでで、それより濃い芯は昔はなかったからです。現在は0.5mmで4Bまでシャープ芯がありますが、楽譜の書き込みに使えるものやら、これは使ったことがないのでわかりません。

なお自分の経験では、昔まだ図面が手書きだったこと、0.5mmのBを雨の日限定で使っていました。天気によってトレーシングペーパーに対する乗りが違い、雨の日は乗りが悪く、一つ濃いめを使っていたのです。ただこのBを入れたシャープペン(製図用)は、濃い芯はかすが出やすいので故障しやすかったですね。4Bはどうなんでしょう。

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コメント

こんばんは
なるほど、鉛筆の信頼性はシャーペンより、高いですね。
シャーペンは、芯の長さによっては折れやすく、扱いにくさがありますね。濃い芯だと故障することもあるんですか。
フルートのレッスンで、譜面に書き加える時に使用するのは濃いめの鉛筆です。たしかに、書きやすいですね。
ところで、絵の先生いわく、鉛筆の芯はカーボンの含有率が低く、木炭に比べると、黒が薄くなるそうです。

yokobueさん、ありがとうございます。

シャープ芯の濃い芯だとどうしてもかす(カーボンの粉)が出やすく、それが繰り出し機構に引っかかって故障の原因になったりしていました。昔の職場は道具が揃っていたので、簡単に分解掃除ができていましたが。

鉛筆の場合、HBで粘土と黒鉛がほぼ1:1です。それからBが多くなるほど黒鉛の比率が上がり、9Bあたりになるとほとんどが黒鉛です。ただ木炭と違い、鉛筆の黒鉛は油を含まされていますから、ほぼカーボン100%の9Bでも木炭のようなさらっとした書き味ではなく、ちょっとねとっとした書き味(毛筆に近い?)です。興味がおありなら、一度試してみて下さい。

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