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2017/02/12

時代は変わった

2017年2月12日

久しぶりに固い本、「埋め込み磁石同期モータの設計と制御」という本を読みました。久しぶりの、オーム社の本です。初版第1刷の発行は2001年で、その時から読んでみたいと思っていたのを、現役を引退してずいぶん立ってから読んだことになります。

固定子側に3相の巻線を置いて、中にかご形の回転子を入れると3相誘導電動機(IM)、界磁巻線を持った回転子を入れると同期電動機(SM)で、この界磁巻線部分を永久磁石に置き換えると永久磁石同期電動機(PMSM)です。そして永久磁石同期電動機の磁石の置き方で2種類あり、サーボモータなどに用いられる回転子の表面に磁石を貼り付けたSPMSMと、一般産業用に用いられる磁石埋め込み型のIPMSMとがあります。

小生は誘導電動機の設計は行ってきましたが、同期電動機は全くやっていないため、細かい設計の感覚がわかりません。それは、一応大学で同期電動機の理論は学んでいますが、単なる数式や行列式で電流やトルクがどうたらこうたら言うのと、「この容量で4極だったら固定子のスロット数はいくつで電線の太さはこのくらい、巻き回数は、、」と具体的にイメージができるのとは、大違いです。小生が設計をやっていた頃、同期電動機は生産台数も少なく、特殊品扱いだったんですね。それはともかく、やったことがない同期電動機でも、大学で教わってきたこととどう違っているかくらいはわかるだろうと思って借りたものです。

始末が悪いことに、IPMSMのトルク発生原理は永久磁石同期電動機+同期リラクタンス電動機です。小生が大学で教わった頃は、リラクタンス電動機は電気時計くらいにしか使われていなかったため、こちらのトルク発生原理も全く勉強していません。しかしトルク特性の差や、ベクトル制御による弱め界磁など、一応のイメージはつかめました。

このIPMSM、一般産業用と書きましたが鉄道車両(東京メトロの1000系など)にも使われています。そこで産業用はどうなっているかと思って昔いた電機会社、中大型電動機部門は今は別会社になっていますが、そこのホームページを見てみました。すると何と、生産の半数以上がIPMSMなんですね。小生がやっていたIMなど3割以下、こっちが特殊品です。1970年代初めはともかく設備投資の需要が多く、IMは多少の効率は無視して造れ造れだったのが、1970年も終わり頃になると効率向上のためのリプレースの需要が出始め(「省エネキャンペーン」で売り込んでいました(^_^;)、それが高効率の要求は世の中の機械の駆動源の主力をIMからPMSMに変えるまでになったのですね。時代は変わりました。自動組立機の主電動機をIMからPMSMを使ったサーボモータに置き換えた人間が言う台詞ではありませんが。

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