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2015/09/29

シキ290形式の荷役

2015年9月29日

引っ越し前に荷物の整理をやっていますが、行方不明になっていた古いネガが出てきました。1983年(昭和58年)に三角駅に大物車が到着したとき、その荷役の一部始終を撮ったものです。荷物は変圧器で、重さは約100t。大物車はシキ290形式のシキ291号、当時は高岳製作所所有の私有貨車で、そのことから見ると、発駅は小山と思われます。行き先は九州電力三角変電所でしょう。198300012a


シキ290形式は分割落とし込み式に分類される大物車で、体操の平行棒のような形で側梁の間に荷物を落とし込んで支えますが、100tもある荷物を上から落とし込む必要は無く、側梁を分解して荷物を挟み込んで組み立てる形になっています。詳しいことは、ネコパブリッシングのRM LIBRARY「大物車のすべて(中)」に書いてありますので、参照してください。198300022a


さて三角の方は、この変圧器をシキから下ろして、陸送用のトレーラに積み替える作業になります。まず三角へはDE10牽引の臨時貨物列車で到着、機回しをして所定の場所までDE10で押し込みます(写真1)。さすがに、貨車移動機では無理ですね。所定の場所といっても専用の荷下ろし場があるわけではなく、単に線路と地面が面一になっているところです。198300051a


そこでDE10を切り離したら(写真2)、トランスを地面で受けます(写真3)。この時地面には木やら鉄板やらを引いて、その後のコロ引きに耐えられるようにしておきます。そうしてクレーン車で側梁を外し(写真4)、変圧器をコロ引きして引き出します(写真5)。198300061a


今度は陸送の準備です。引き出した変圧器に、今度は陸送用の枠を取り付けます(写真6)。こちらも、分割落とし込み式ですね。この荷役は日通重機の担当、100tトレーラが足立ナンバーのところを見ると、はるばる東京から来た部隊かもしれません(写真7)。198300091a


日通三角支店にはこういう重機部隊はいませんので、作業はすべて遠征部隊のようです。なおかつての日通三角支店は、沖仲仕を含む船舶荷役を得意としていて、タグボートも持っていました。198300101a


このまま日が暮れるのを待ち(写真8)、深夜の午前1時、国道266号を歩く速さで移動します(写真9)。この時、通過する橋にはすべて鉄梁を渡して、橋に荷重がかからないようにしていました。なお三角変電所へは町中を抜けていった方が近いのですが、途中の道路状況から大回りをしたようです。198300111a


この時のシキ291号は、小山常備配置で東京のファンには有名な存在だったそうですが、2004年に廃車になっています。198300121a
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