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2014/02/22

ATCも万全ではない

2014年2月22日

先日の関東地方の大雪から一週間経ちました。今回の大雪では、東横線が追突事故を起こしました。幸い死者は出ませんでしたが、死亡事故になってもおかしくないような事故でした。注目すべきは、今回の事故はATCという在来線では最高レベルの保安設備が整っている線区で、機器はすべて正常に作動しているのに起きた追突事故だと言うことです。

素人考えなのですが、今回の事故の原因は、後続の(追突した)電車が非常ブレーキをかけたことだと思っています。車で雪道を走られた方はおわかりのように、雪道では急の着く動作、急発進、急ハンドル、急ブレーキは厳禁です。電車も同じで、急ハンドルはないにしても、急発進と急ブレーキは、やはり厳禁のはずです。

電車の非常ブレーキは、電気的な制御は一切使わず、機械的な力で車輪を止めることになっています。これは昔ながらの、非常時は先にパンタグラフを下ろして電気を切り、同時に機械的な手段で非常ブレーキをかける、という考え方から来ています。言ってみれば、電気的な制御はいざというときには信用できない、という考え方ですね。しかしこれが本当に安全なのでしょうか?機械的に車輪を止めるやり方は、降雪時のような摩擦係数の低いときは、あっという間に車輪がロックして、そのままどこまでも滑って行ってしまいます。雪道で怖い目に遭った方もいらっしゃると思います。やはり降雪時に安全に電車を止めるためには、滑走時再粘着(一種のアンチスキッド)のような電気的な制御を行いながら止めることが必要なのです。この制御系は、パンタグラフを下ろしても働くように、バッテリーバックアップなどの仕組みが必要だと思います。

ただ車のアンチスキッドで経験のある方もいらっしゃると思いますが、どういう手段を取っても、降雪時は制動距離が伸びます。ところがATCは、晴天時のフルブレーキ時の制動距離を前提に設計されています。安全のためには、こちらも変えなければいけまぜん。対策として制動距離が伸びるパターンを二つくらい(降雨用と降雪用?)作っておき、運転士からの滑りやすさの情報を元に、運転指令が切り替えるのが良いと思います。制動距離が伸びると高密度運転はできませんので、当然間引きも必要になってくるでしょうね。そこの判断も含めた、運転指令です。

東横線は副都心線直通で渋谷の急坂を登らなければいけなくなったため、旧型車が淘汰されてすべて高性能車に置き換わりました。そのため高加速高減速が楽々できるようになり、ATC曲線もそれに合わせられたものと思われます。今回の追突事故、高性能車がかえってあだになったようです。

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