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2012/04/01

就職試験面接担当者の本音

2012年4月1日

もう4月になりました。会社では採用試験が進んでいます。早いところでは、もう内定が出たところもあるでしょう。小生の頃は高度成長期で、企業はともかく人を確保するのに必死でした。そのおかげで、小生の就職は楽でしたね。今も、うちの会社では大卒の採用数はさほど変わりはないのですが、他の企業が、特に今まで大量に採用していた会社が減ったのか、応募者はものすごく増えています。そのため、競争率は大変です。

小生は、この採用試験の一次面接担当を、長いことやってきました。うちの会社は、技術系は面接が(確か)3回ありますが、その1回目の訳です。1人でではなく、人事の担当者と一緒で、1対2の面接になります。最も1回目と言っても、その前に書類選考で篩がかかっていますので、全く最初ではありません。小生の段階で合格を出しても、最終段階はその1/6くらいに減ってしまいますので、まさに狭き門です。今の学生さんが、気の毒になってきます。最も学生さんの方も多くの会社を掛け持ちで受けていますので(小生の頃は、掛け持ち受験はありませんでした)、お互い様のところはあります。

以前ファーストフード店か何かの「名ばかり管理職」の裁判で、管理職の条件として、人の採用の権限を持っていること、ということがありました。普通、たかが課長が採用の全面的な権限を持っていることはありませんので、何らかの関与があるということでしょうが、小生の場合、○を付けても必ずしも採用になるわけではないものの、×を付けると敗者復活戦はなくそこで終わりなので、必ず不採用になりました。プラスの方ではたいした権限はなくても、マイナスの方ではすごい権限を持っていたことになります。

その面接をやってきた中で、採用担当の本音を少し書いてみたいと思います。あくまでも小生の個人的な意見で、会社の方針とは関係ありません。また小生が担当したのは技術系だけで、文系は少し事情が異なるようです。

○面接は、お見合いと同じ
小生は本物のお見合いを経験していませんので、あまり言えた義理ではないのですが、これは人事の担当者が言った言葉なので、そのまま使わせてもらいます。うちの会社のような小規模な会社は、採用後向いていないと判っても、行き場がありません。これが大規模な会社だと性格に応じいろいろな部署に回すことができるのですが、小規模な会社はそうはいきません。面接は、「こいつが部下となって配属されたとき、ちゃんとやっていけるか?」という目で見ます。また履歴書に書いてある大学の研究室、教授の研究内容などは、事前に調べておきます。これは結構大変で、受け持ちの人数が多いときは、時間もかかります。しかし優秀な人材が欲しいので、仕事の時間を割いてやっていました。
面接は、学生さんが試験官を評価する場でもあります。特にうちの会社のような消費者直結の製品を作っている会社だと、試験官のせいでライバル会社に鞍替えされてはたまりませんので、言動にも気をつけます。当然、服装も。
面接では逆に学生さんからの質問も受けますが、欲しい学生さんだと、何とかうちの会社に来てくれるよう、積極的になりますね。それでも、振られることも多かったですが。

○受験する会社のことくらい、調べよ
信じられないかもしれませんが、うちの会社のことをよく調べずに受験してくる学生が、大勢います。今はインターネットでちょっと調べれば(ちょっと、ググれば、と言うらしいですが)、たちどころに判るのに、調べないんですねえ。就職マニュアル本に書いてありそうなほめ言葉を並べて、「こういうところが良いと思って、受験しました」と言ってきますが、その「こういうところ」がうちの会社ではないことが、よくあります。当然、×。

○どんな新聞を取っているかなど、絶対に聞きません
どういう新聞を見ているか、どういう雑誌を取っているかということは、個人の思想信条に深く関わるところで、聞くことはタブーです。まして「日経取ってる?」なんて事は、絶対に聞きません。タブーでなくても、どんな新聞を取っていようが何の関係もありませんので、聞きませんが。ちなみに、小生も日経は取っていません。

○面接は会社の門を入る前から始まっていると心得よ
受験生は着慣れないようなリクルートスーツを着ていますので、一目でわかります。そして意外と、会社の外でも注目されているものです。駅前の禁煙の場所でたばこを吸っていたりすると、ばれると思って間違いありません。控え室に案内したり、面接の呼び出しをする補助役(若い女性)が付ける評価と、面接の結果が怖いくらいに一致するので、不思議です。

○大学時代の成績は、見ない
以前新聞に、大学(学部)でがんばって良い成績を取っているのに、何で企業は成績を見ないのか、という投書がありました。しかし採用する側から言えば、大学の、しかも学部の成績など見ても、しようがないのです。逆に学部で良い成績を取るためにあくせくしている学生は、採用してもそれから伸びませんので、採りません。また学部の成績を強調する学生も、それ以外に取り柄がないと見なしますから、不採用の可能性が高いです。大学(大学院も)はあくまでも基礎、その人がそこで(学校の科目だけではなく)何を学んできたか(と言うより、学べたか)、を見ます。実社会でやることは、正解など無いことだらけです。

最もこれは当社のような会社の話で、例えば重電機メーカーのように、大学での勉強が会社の業務に直結しているような会社では、話が違います。こういうところでは、ある科目を受講したかどうか(当然、単位を取っていること)が問題になります。また科目の名前や内容も違うので、その大学や教授について、十分調査してあります。調査の結果必要な科目がないという大学も出てくるわけで、そこで指定校制度が出てくるわけです。小生の出身大学は、電気機器学を教えていた教授が引退したあと後継者がおらず、その後ある企業の指定校から外れてしまいました。ある大学に入学した時点で、就職先が限定されてくるのです。大学は先のことまで考え、しっかり選びましょう。

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