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2008/05/24

JR東日本のシステム的欠陥

2008年5月24日

先日の朝の出来事です。小生は横浜線で通っていますが、長津田で閉まりかけたドアに飛び込んできた人がいました。良くあることです。その人はなんとか乗り込んだのですが、肩から掛けた鞄が外に取り残されてしまいました。しかもちょうど薄くなっているところを挟んだためドアは閉まったと判断され、そのまま出発してしまいました。「危ないな」、と思っていたら急停止、車掌さんが発見して非常停止の処置を執ったようです。「挟まったお客様の荷物を取り除きます」というアナウンスの後、車掌さんが最後尾の8両目から3両目まで走ってきました。しかし一旦閉まったドアが手で開くはずもなく、車掌さんは横にいた別の乗客に頼んで非常コックを操作してもらい、そのドアだけを開け手荷物を取り、また閉めて3分遅れで発車しました。

これだけ書くと、車掌が異常を発見し速やかに処置を執り、他の乗客の協力で問題を解決して、「めでたし、めでたし」という話のようですが、実はこの中にJR東日本(以下JR東)が抱えているシステム上の欠陥が潜んでいます。関東において、ワンマン運転を除けば、JR東を除く私鉄各社は車掌がドアを閉めた後、車掌が安全確認を行って発車合図をし、その発車合図で運転手は電車を発車させています。ワンアクションの後にワンチェックが入る、工場などでの動作の基本ですね。ところがJR東の電車には、発車合図というものがありません。ドアが閉まったと電気的に認識されたら、それで発車することになっています。そのため山手線には、ドアが閉まったら自動的に発車できるよう停車中に運転ノッチを入れて待っている運転手もいます。ワンアクションノーチェックなのです。

もし長津田駅の例が他の私鉄だったら、ドアに物が挟まっていると気がついたら、電車を発車させずにもう1回ドアを開けます。時々私鉄でドアが閉まった後、「もう一度ドアが開きます」というアナウンスがあるのは、大抵これです。つまり他の私鉄だったら、非常停止する前に発車をしないのです。どっちが安全か、おわかりと思います。

おそらくJRの関係者は「国鉄の伝統」とか、「昔からやっている」と言われるでしょう。しかし昔の国鉄にはホームに大勢の駅員が居て、安全確認を行っていました。それと同じシステムを今引きずっていたのでは、そのうち大事故が起こります。ちなみにこの時ホームには駅員は誰もいませんでした。8両編成の電車が3分おきに発車するラッシュにおいてもです。横浜線で駅員がホームに出てくるのは、ラッシュも後半になる8時過ぎからです。

JR東がたびたび問題になりながらも発車合図を採用しないのは、発車合図を採用すれば今度は安全確認の責任が出てくると言って、反対しているのかもしれません。以前小田急とJR東と、ほぼ同時期にベビーカーの引きずり事故が起こったことがあります。小田急の場合は車掌の安全確認に問題があったと処分の対象になりましたが、JR東の車掌は様子を聞かれただけでした。小田急等私鉄の場合、もし電車に引きずられたら発車させた方が悪い(つまり、責任を持って止めてくれる)のですが、JR東の場合は引きずられた方が悪いというのが現状です。JR東をご利用の皆さん、くれぐれもご注意ください。

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コメント

まあ、確かに強引な駆け込み乗車をする人は居ますし、JRの姿勢は、日本で蔓延している「お客様は神様です、仰ることはまずは全て受けとめねばならない」主義に懐疑的なスタンスといえ、それはそれで立派な見解かと理解できるのですが、でも利用者からすれば「危ない乗り物」ということになってしまいますよね。

僕は通勤に東急と営団を使っていますが、東急については、朝通勤時の駅員・駅係員数は以前より増加したのではないかと感じています。(数値で確認できないので、あくまでも感覚的なものですが。)

田園都市線/半蔵門線・渋谷駅の管理が営団から東急に交代となり、僕が最初に気付いた大きな変化は「朝ラッシュ時の駅員・駅係員数の増加」でした。僕は7時半から8時の間に渋谷駅に停車する列車を使うのですが、車内から観察すると10メートルごとに係員が立っているような感じです。一編成200メートルですから20人ぐらいでしょうか?これだけ人が並んでいるのも珍しいかなと思うのですが。

逆に、これだけ人を出していれば、なにかあっても「お客様の自己責任でしょ」と言えるのかなという気もするのですが、南海さんの記事を拝見すると「それは却って会社の責任を重くするかも」ということになりかねないということでしょうかね。

コメントありがとうございます。

>Wちゃん
列車トラブルの場合は回りに大きく影響を及ぼしますので、自己責任ということはあり得ないです。
以前の国鉄は駅の権限と(と責任)が強く、駅構内での出来事はすべて駅側が責任を負うことになっていました。飛び乗り損ねて怪我した乗客に補償金を払うという意味ではありませんが。安全確認も発車合図も、すべて駅側の責任で行っていました。JR東の現在のドア操作→発車までの流れはこの時代のままなのですが、肝心の駅(ホーム)に人がいなくなってしまっています。そのために「無責任区間」ができてしまったんですね。
田園都市線/半蔵門線の渋谷駅は例外的にこの昔のシステムが生き残っている駅で、ドア閉め合図も、安全確認後の発車合図も、すべて駅側が行い、車掌はそれを受けて行動しています。あれだけの混雑をさばくのですから、そうやっているんでしょうね。監視員が増えたのは、副都心線の工事でホームが狭くなっているせいではないかと思います。6月14日に開業して落ち着いたあと人員がどうなるかですね。
余談ですが渋谷駅は1面のホームで処理できる限界を超えており、本当はもう1面増設して、溝の口駅のような両面使用が必要なのですが、地下が輻輳しており、どうやっても増設できないそうです。

南海さん、こんばんは
そういわれてみれば、小生もここ数年の間に、加速した瞬間に非常、3回遭遇しています。3回中1回なんて、理由の放送もなかったです。危ないですね。

>ひでほさん
加速中の非常停止は、身体を進行方向に傾けてバランスを取っている時なので、いきなり非常制動を掛けられると力が逆になり、つんのめりますね。小生の経験はJRだけです。

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