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2008/04/06

昔は良かった

2008年4月6日

カミさんの母親は現在90才ですが、戦前は丸の内で銀行勤め、大正デモクラシー時代の花の職業婦人、今で言えば花のOLをやっていました。当時は給仕さんがいてお茶を出してくれたなど、当時の話をすると楽しそうです。当時の企業は今よりずっと効率が悪く、人も沢山働いていたわけですが、逆に言えば雇用の創出能力は今より高かったわけで、今のような職業難の時代から見るとどちらが良かったのかわかりません。ただこういう「昔は良かった」という話が出ると、決まってそれを否定するのが医療の話でした。

小生などはまさしく現代医学の恩恵を受けているわけで、昔だったらもう3回くらい死んでいます。ところが最近は医療の面でも、「今の方が良い」とは言えなくなってきました。

地方から始まった医師不足は都市部といえども例外ではなくなってきており、また医療事故を避ける(はっきり言えば、訴えられるのを避ける)ために急患と言えども専門外の患者は診ない風潮が広まっており、行きつけの病院のかかりつけの先生以外では見てもらえないような状態が始まっています。かつて熊本の八代から人吉に行く国道の途中に、「救急車が来るまで1時間、事故を起こしたら助かりません」という標識が立っていましたが、最近は救急車が来ても1時間くらいは病院探しにかかってしまうこともあるようです。姉は13年前街中でくも膜下出血で倒れ、救急車で運ばれて緊急手術を受けて助かりましたが、今はこういう脳外科の救急患者を受け入れる病院がぐっと少なくなってきているようです。

今日から朝日新聞で毎週日曜日に「医療再生へ、選択のとき」という連載が始まりました。元々世界的に見ると人口あたりの医師数は少ないのに「過剰」として抑制策を採ってきた政治のツケなのですが、今医学部の定員を増やしたところでも役に立つのは早くて10年後です。それでも今何もしないと、この10年後が15年後、20年後になるだけです。早く手を打ってもらいたいものです。医療の世界でまで「昔は良かった」という台詞は、聞きたくありません。

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コメント

私の住んでるあたりは、救急病院は沢山ありますが、受け入れを探すのは大変らしいです。かえって直接運び込むと見てもらえます。地元の掛かり付け医から連絡して貰うのが一番よいので、日頃から近くの医院に顔を出しておくのが大事ですね。
医者は、高収入の代名詞にもなってましたが、どうやら今は違ってきましたね、新聞に国立癌研の麻酔医が止めてしまって手術数が減ったと出てました。国家公務員なのでお給料は私大病院に比べて半分とか、そういえば、私の行ってる病院も、東大や癌研からこられた教授が多いです。
医師になるには、頭脳、体力、使命感、最低6年、そしてかなりのお金が必要なのが問題です。

コメントありがとうございます。

>meeさん
かつての医者は高収入の代名詞でしたが、その時も高収入なのは開業医で、勤務医はその頃からあまり高収入ではなかったようですね。やがて開業するからと我慢していたのか、使命感だったのか。最近の医療事故訴訟は、医師の使命感をずいぶんそいでいるようです。まして麻酔医は、うまくいって当たり前で、感謝もされませんから。
友人の娘が医師国家試験に合格しました。ただこれからも(これからが?)結構大変そうです。

突然のメールすみません。
この度、目の病気で左目の失明を避けられない状況になりました。
私は、百貨店で働いており、接客中心ですので、廃用性斜視になることをとても危惧しています。まだ、20代ですし、顔が変わることが怖いのです。なので、コラム中の廃用性斜視の防止手術にたいへん関心があります。Y病院の名前を教えて頂けませんか?

>名無しさん
いらっしゃいませ!具体名を挙げたので、メールをお送りしました。

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