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2008/01/12

薬害肝炎救済法の「副作用」

2008年1月12日

薬害肝炎救済法(正式名称はかなり長いので、省略します)が昨日(11日)成立しました。ところがこの薬害肝炎訴訟で「C型肝炎」という単語と「全員一律救済」という単語が一人歩き始め、予想されていた通りの誤解が出始めています。

その1、昨日うちの会社では管理職が集められ、社長が年間の方針について一席ぶった後、懇親会がありました。立食のパーティ形式なので、社長は会場全体を回ります。
「よ!凡ちゃん!君もいくらかもらえるの?」
「冗談じゃないですよ。もらえるのは350万人の中の1000人だけですよ。」(この1000人という数字は、多少いい加減)
「申請すれば、いくらか来るんじゃないの?」
「あれはフィビリノゲン製剤投与が文書で確認された人だけで、こっちみたいな注射器の感染はダメですよ。病院も廃院になっているし。」
「そうかあ。大盤振る舞いだからおこぼれに預かれるかと思ったのに。」
社長はわかっていてわざとからかう人で、一杯入っている酒の席。事情は全部把握していてからかい半分だったのかもしれません。

その2、クラブのOB会の定期会合に出かけました。写真展をやった、あのクラブです。帰る間際に、長老の先輩が声をかけてきました。
「南海君、君は確かC型肝炎といっていたよね。」
「はい、そうです。治りましたけど。」
「新聞に出ていたあの救済法、君は何か関係してくるの?」
「いやあれは、かくかくしかじか(上と同じ事情の説明)なんです。」
「そうかあ。いや、何がどうなっているのかわからなかったから、君に聞いたらわかると思ったんだよ。しかしあの金額を半分にして、その分他の人に回してくれれば良いのにね。」
「全くです!」

上にも書いたように、「C型肝炎」という単語と「全員一律救済」という単語が一人歩きし、そのANDが誤解を招いているようです。

小生の場合は治療費負担は最後の1回だけだったし、特に人生をダメにされたとはも思っていないので今更お金をもらいたいとは思いませんが、B型肝炎及びC型肝炎の治療費補助、それもIFNに限定しない治療費補助を行ってもらいたいと思っています。

まあ小生の場合は、目の病気及び心臓病もC型肝炎の治療に伴って起こった、もしくは悪化したのですから、元々のC型肝炎がなかったら多病どころか無病だったかもしれません。会社には「南海さんは病気しなかったら、今頃はもっと上の地位で、」という人もいますが、これは病気しなかったらもっと出世したかというと、そういうものでもありません。ましてや感染の原因の医療行為を否定したら、小生は若い時に死んでいたか、学校を休むか止めるかして、全く違った人生を歩いていたでしょう。

小生は、その人の天賦のものは、才と災が抱き合わせになっていると思っており、小生にも才と災がそれなりに来ていると思います。中には才ばかりで災が無いような人もいますが、こういうのは例外として置いておきます。後は災を如何に克服し(あるいはなだめ)、才を如何に延ばすかですが、こういうことを言えるのも、いろんな面で小生が恵まれているからかもしれません。

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C型肝炎治療記」カテゴリの記事

コメント

そういう誤解は多そうですね。私も友人から「良かったねぇ」みたいなことを言われました。
こんなこともあろうかと、先月職場に提出した診断書からは「C型」の文字を抜いて貰いました。少しは印象が違うでしょう(^^;) 診断書が一般社員の目に触れることはさすがにないでしょうが、辞めた後に給付金を貰ったなんて噂されたら、訂正する余地も無く、堪りませんからねぇ。病名を知っている同僚に、私は裁判とは関係ない患者といったら意外だという顔をされました。地道に説明するしかないかな。
社長さんは、案外、南海さんに説明の機会を与えてくれたんじゃないですか。

コメントありがとうございます。

>miyaさん
以前「C型肝炎」という言葉がこれだけ広まったのは、薬害肝炎訴訟のおかげだ、と書いたことがありましたが、広まったら広まったなりにいろいろ出てきますね。薬害肝炎訴訟の原告の方達には何の罪もないんですが。訴訟のニュースのおかげで、感染源としてはごく一部のフィビリノゲン製剤が、感染源の主流であるかのような誤解を受けていますね。
社長との話は、周りにも聞いている人がいましたから、あの支給対象者は全体のごくごく一部というのは言えました。

私の周囲でも似た様な誤解のシーンに出くわす様になり、出来るだけ誠意を持って根気よく実状を話す様にしています。
しかし、「病災」に縁の無い人生をまっしぐらに走っている人ほど、無神経かつ、脳天気で如何にも他人事、暴慢、興味本位なのが見え見えなので、まともに話す気がしません。
肝炎問題も含め、いろんな面で社会構造のほころびが、露見している様に感じます。
今の日本の政治力、経済力、国力では、軌道修正、正道整備の実現はかなわぬ夢だろうなと思います...が、正々堂々と胸を張って、しぶとく生き抜くしかないと覚悟しています。

>digiさん
digiさんもですか!まあ相手がからかい半分でも、根気よく話すしかないですね。うちの会社、今度保険組合のトップを兼ねる人事担当役員になった男は元同僚でよく知っているのですが、25年間保険証を使ったことのないやつで(^_^;。
今日の朝日の社説では、350万人の問題を取り上げていました。社会構造がほころびているのは今に始まった話ではないので、まだまだ、なんとか。

どうしても表面だけ伝わるからしょうがないと思っています。
聞いてくる人には、きちんとめんどくさくても話をしますがね。
なんか新聞を読んでいても、悪いのはだれだ論しか展開されてない。これから先を考えてほしいのになぁ。

昨日、知人からのTELで、やはり「いくら貰えるの?」と聞かれました。C型肝炎のすべての人が貰えると勘違いされているようです。(血液製剤)薬害肝炎の人だけ(更に血液製剤を投与されている証拠のある者)と説明をして、「心臓手術は血液製剤をしている
かもしれないから調べてみたら」と言われ、
「私は心臓手術で命を拾ったので、それはしません」と言いました。その知人は、以前にも障害年金なるものが私に出ていると勘違いされて、「働いていなくていいわねえ~優雅で」とのお言葉も頂きました。(苦笑
収入は、旦那のお給料だけなので、家計のやりくりも主婦の腕のみせどころ?と(^_^;)へそくりの楽しみをできたり、できなかったりの主婦生活です~。その知人は他の方へ話を広めるのが早いのが怖いとこです。

肝炎の治療費支援は賛成ですが、財源は何処から来るのですか。

>ばんばんさん
ばんばんさんも小生と同じく、無過失補償制度支持ですね(違っていたら、すみません)。航空機事故の時もそうですが、日本はすぐ犯人捜しをしたがるようです。これからが大切なのに。

>memoreさん
memoreさんは障害者手帳をお持ちだから、そちらの誤解もありますね。その誤解しやすい方が放送局とは(^_^;。
今回のことは国民みんなに誤解させ、「これで済んだ」と思わせて後の肝炎対策をうやむやにするつもりじゃないだろうな、と思っていますが。

>meeさん
財源の話をすると話が違う方向に行きそうなので、あえてふれずにいました。
350万人、治療費を必要とする人はその半分と見て、一人あたり100万円とすると、全部で2兆円弱かかります。基本的には増税ですが、安易に消費税を上げるの必要はありません。ここ10年でどんどん安くなってきた法人税を少し戻す、累進税率も少し戻す、など、ここ10年に取られた金持ちと企業の優遇策を少し是正すれば、2兆円くらい出てくると思います。

南海さん、こんばんは
小生も、同じようなこと(補助が出るんだって?)友人に言われました。
自分も同じように、別の記事やニュースで誤解して理解しているケース多いんだろうな...なんて思いドキッとしています。

私も、先輩からFいくらか貰えるのかよかったね。なんて冗談か本音かわからない言葉を浴びせられています。

>ひでほさん
やっぱり皆さん、同じ事を言われているんですねえ。特に関係ない人は斜め読みしてしまいますから、「全員一律救済」でC型肝炎患者全員と思ってしまうんでしょう。
PS:8000系のさよなら運転には行かず、多摩川線だけに行ってきました。詳細は明日(あ、もう今日か)。

>furiyadoさん
ご無沙汰しております。先輩の言葉、わかってからかっているのか、本気で思っているのか、わからないところがありますね。以前書きましたが、「全員一律救済」という言い方をするから、誤解するのだと思います。

このような話は必ずあるだろうなと思っていました。案外多くの方がそのような目に遭っておられるのかもしれませんね。マスコミの報道の仕方が偏っていたこと、視点の軸がずれていたことを示す証拠の一つだろうと感じます。

南海さんの財源確保は明快ですね。
肝炎治療の支援が早く進めば良いなと願っています。
そこで話しが飛躍して行きますが、他の病気の長期高額治療費については如何でしょう。どうして肝炎だけが支援されるのかと思われるかも知れないですね。
実際問題、去年から退職者国民健康保険料、介護保険料など大幅に増えました。
何だか老人世帯は切り捨てられて行く様で不安です。
世界を救う前に、国民を救ってほしいものです。

>Wちゃん
同じ経験をされた方がここまで多いとは思いませんでした。ワイドショー政治がキャッチフレーズ政治になり、言葉が一人歩きする例ですね。小生も、字面を鵜呑みにして誤解していることが多々あるかもしれません。

>meeさん
実際問題となると、救急医/救急病院不足、高額医療費限度切り上げ、等医療問題でも問題は山積し、格差是正まで踏み込んだら財源はいくらあっても足りません。これに明快な回答が出せるようだと、小生は政治家になっていますよ(笑)。

gukkyさんへ。
リンクありがとうございます。コメントが入れられないので、こちらに書きます。誤解の多さに、小生もびっくりです。

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