« インフルエンザの予防接種 | トップページ | 眼科の診察は延期 »

2007/11/11

混合診療について

2007年11月11日

いくつかのブログでも話題になっていますが、混合診療の禁止には法的根拠がないという東京地裁の判決が出て、国(厚労省)は控訴しています。訴えは、混合診療が認められていないため、多額の医療費を払わされたという趣旨です。

実は混合診療については小泉内閣時代、「規制改革・民間開放推進会議」が全面的に解禁するよう厚労省に迫っています(色平哲朗+山岡淳一郎「命に値段がつく日」中央公論新社)。ところがこの時の混合診療の解禁要求は、医療を「並」と「上」にわけ、保険適用は並まで、上にしたければ自費で、という考え方だったんですね。推進会議自体が「医療ビジネスで儲けよう」という考え方が根本にあるように見え、患者の医療費負担を減らそうという考え方はありません。それどころか、医療費負担をどんどん増やし、医療保険に入っていないと「上」の医療が受けられないような世の中を作るのがねらいのようでした。

もし小泉内閣時代にこの答申が採用されて混合診療が解禁になっていたとすると、C型肝炎のIFN治療の保険適用はペグイントロンまでで、リバビリン併用は自費となっていたでしょうし、その先リバビリン併用が保険適用になることはなかったでしょう。東京地裁へ求められた混合診療の解禁と、小泉内閣時代に出た混合診療の解禁は違う趣旨です。しかし混合診療の解禁には、保健医療が縮小するという危険な側面があるのです。こういう意味で、小生は現時点での混合診療の解禁には、反対です。

混合診療の解禁以前に、現在の健康保険は適用範囲を限定しすぎると思います。良く例に引き出されるのが、保険適用のC型肝炎のIFN治療も、肝臓の繊維化がF3からF4に進行すると、適用外になってしまうことです。F4になると「肝硬変」という病名が付くのでそこでの線引きなのですが、F3からF4にデジタル的に変わるわけもなく、変化の中の単なる線引きです。そこでIFNが使えなくなってしまうため、医療機関によっては「重度の慢性肝炎」ということにしてIFNを投与しているところもあると聞きます。
小生の桐沢型ぶどう膜炎も珍しい病気のせいか保険適用範囲が狭く、かなりの部分を大学の研究費から出してもらいました。また心臓弁膜症のため歯科治療時に必須な抗生剤も、保険が利きません。これも変な話です。

« インフルエンザの予防接種 | トップページ | 眼科の診察は延期 »

ぶどう膜炎治療記」カテゴリの記事

心臓弁膜症治療記」カテゴリの記事

C型肝炎治療記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/97180/17042016

この記事へのトラックバック一覧です: 混合診療について:

« インフルエンザの予防接種 | トップページ | 眼科の診察は延期 »

フォト
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ