« 久しぶりの健康診断 | トップページ | 新聞記事「免疫抑制剤からC型肝炎ウイルス増殖を抑える成分を抽出」 »

2007/05/13

規格あれこれ

2007年5月13日

今年もまたISO9001の内部監査の季節がやってきました。小生は前回は「病気療養中」ということで監査の担当者から外してもらったのですが、今回も内部監査担当からはずれ、ほっとしています。一応内部監査員の資格は持っているものの、このISO9001と言う規格、好きではありません。

ISO9001はBS規格を元に作られており、生まれはイギリスです。そのせいか、中に流れている精神は身分制度と上意下達です。日本ではグレーカラーやメタルカラーと言われる人たちが存在するのに、9001にあるのはオフィサーとワーカーで、ワーカーに要求されることはオフィサーの指示を間違いなく実行すること(だけ)です。これは「ワーカーは頭を使うな」と言っていることと同じで、今まで日本の製造現場が持っていた「現場の力」をそぐ働きをしていると思います。

ISO9001は、1994年版の頃はそれこそ膨大な量の文書の整備が要求されました。また細かいところも厳格で、今まで1年1回の検査は毎年同じ時期にやっていれば良かったものが、期限の来る日までにやらなければいけないため、徐々に前倒しすることになっています。これは期限を「1年と1ヶ月」と書けばいいことで文書作成上のテクニックがあるのですが、ISO9001の導入と同時に規格を整備したところは、なかなかそこまで気がつかなかったでしょう。2000年版では文書量はずいぶん軽減されましたが、規制は相変わらず上意下達のため、「規格で決まっていること以上のことはするな」という雰囲気が現場に出ることは否定できません。言わば指示待ち人間を増殖させることに繋がったと思います。

ISOの要求事項は要求事項として、現場(ワーカー)の考える力をいかにつぶさずに、そして考えた内容をいかにオフィサーにフィードバックするか、ISO規格以外のところでその道筋を作っておかないと、日本の製造現場早晩つぶれると思います。

また、それなりの会社(と、自分で思っている会社も含む)はISOやJIS以外に、しっかりした自社規格を持っています。小生が以前いた電機会社も、心臓部の部品に対してはJISよりかなり厳しい規格で規制していました。そのころ小生が言っていた台詞、「JIS準拠は最低限の品質保証だから、JISだけ守っていたって、うちの製品には使えません。」最近このJISですら守らない(守れない)例を耳にするにつれ、日本の産業力が低下していることを、ひしひしと感じています。

« 久しぶりの健康診断 | トップページ | 新聞記事「免疫抑制剤からC型肝炎ウイルス増殖を抑える成分を抽出」 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

面白く無いコメントで申し訳ありません。
ISO取得が標準の様になった後、いつの間にやらリストラが大流行。変革念仏が横行し、私の勤め先では、『”モノ造り”なんてどこの話?何でそんな泥臭い、油臭い事をやらなきゃならないの?少なくともオレの仕事じゃないよ。mailとノートPCとイノベーションセンスがあれば、ざくざくと金が集まってくるのさ』なーんて雰囲気プンプンで、怪し気な口先コンサルタント同好者の集い状態です。技術部でさえ全員がオフィサーのつもりになり、ワーカーがいなくなりました。もういつ倒れてもおかしくないと思います。せっかく24年も働いてきましたが、どんどん、この会社にしがみ付く気が失せて行きます。

コメントありがとうございます。

>digiさん
こちらこそ、この記事はどちらかというと愚痴でしたが、やっぱり同じような考えを持っている方がいらっしゃいましたか。うちの会社は社長が「ものを作らないとダメだ。」しつこいくらいに言っているのでまだ大丈夫ですが、3D-CADで画を描いただけでものを作った気になっている連中がそろそろ出てきました。まあ、工作班の怖いお兄さんがいる間は、まだなんとかなります。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 規格あれこれ:

« 久しぶりの健康診断 | トップページ | 新聞記事「免疫抑制剤からC型肝炎ウイルス増殖を抑える成分を抽出」 »

フォト
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ