電気の資料館
2007年4月29日
3連休の中日、天気が良くて出かけるには最高なので、以前から行きたいと思っていた「電気の資料館」に行ってきました。川崎駅からバスで15分、無料シャトルバスもありますが1時間に1本なので、普通の路線バスを使いました。バスを降りて歩いていくと、どかーんと11階建てのビルが。「資料館」と言うからには3階建てくらいの建物だろうと思っていたら、大間違いでした。なお建物自体は東京電力の研究所か事務所で、資料館はそこの2階部分(実質的には3階?)を占めています。
最初に電気の先駆者達、琥珀による静電気の発見者タレスから始まり、ヴォルタ、クーロン、アンペールと言った電気の単位になっている学者達、そして交流複素解析のシュタインメッツまで。電気の歴史はエジソンを抜きにしては語れないのですが、こうやって並べてみると、学者達の中にエジソンが入っているのが不思議な感じがします。「シュタインメッツの式」には、モーターの特性解析でいろいろお世話になりました。
ここの売り物は、実物展示です。初期の電球、発電機を初めとして、巨大なタービン発電機、水車発電機まで、良くここまで運んだというような物もあります。特にタービン発電機のカットモデル、リンゴのように1/4カットにしてあるのですが、あの巨大な鍛造シャフトごと、良くここまできれいに切ったものです。
発電機用の水車の銘板も展示されていました。世界的な水車メーカーフォイト社のもので、北斎の「神奈川沖波浪」の波を社章にしています。一度実物を見たかったのが、見られました。
説明用のビデオもレベルが高く、絶縁破壊に興味があったのでボタンを押したら、タウンゼント放電から電子雪崩、ストリーマ放電まで、需要増大に対する電力の増強の説明は、大学の「電力系統工学」で教わった以上の内容です。いやあ、圧倒されました。この資料館の紹介が電気学会雑誌に取り上げられたのも、納得です。
ミュージアムショップに本がいろいろありましたが、専門書、それも大学の教科書に使われる本もずらりと並んでいました。こういう博物館に誰が来るのかと思いましたが、「また来よう」と言ってる人もおり、実は小生もリピーターになりそうです。その前に、うちの会社の若い連中を、勉強のために来させねば。
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