シングルアームパンタグラフ
2009年11月15日
以前Wちゃんのブログでも紹介がありましたが、最近横浜線の電車のパンタグラフがシングルアーム型にどんどん置き換えられています。一昨日現在で、全28編成のうち9編成が置き換えられています。
元々横浜線の205系に付いていたパンタグラフはPS16系のもので、これは1957年の「こだま」型151系(当時はモハ20系)が営業運転するときに使われ出したもので、高速でも集電特性がよいようにがっちりした構造になっています。形態的にはパイプの組み立てで、下枠のM字型になった補強が特徴になっています。その後集電特性を改良したPS21が登場していますが、形態的には同じです。205系がPS16なのかPS21なのかは確認していませんが、時期的におそらくPS21だと思います。
このPS16系はがっちりしているのですが、がっちりしているが故に空気抵抗は大きく、新幹線0系開発の時には下枠交差式のパンタグラフが開発されました。この下枠交差式のパンタグラフは軽量なのに集電特性はよいのでもっと採用されても良いと思ったのですが、なぜか在来線は関西や交流区間が多く、JR東日本の東京近郊ではほとんど見かけません。
最近増えてきたのがシングルアームパンタグラフで、元々はヨーロッパで各国に合わせた多数のパンタグラフを装備する国際列車用として出てきたものです。設置面積が少ないので、交直流車など屋上機器の多い電車には有利ですが、その構造上方向性があり、小生が試算したところ、押し上げ力が進行方向により±15%くらい変わります。そのため以前は1両あたり2個ずつ向きを変えて使われることが多かったのですが、最近は1個使用が増えてきました。パンタグラフが改良されて方向性が少なくなったのか、15%位は問題ないことがわかったのかは、不明です。
シングルアームパンタグラフの特徴に設置面積が少ないことがありますが、パンタグラフ自体の上からの投影面積も少ないので着雪面積が少なく、雪に強いこともあります。2001年だったと思いますが東京近郊にベタ雪が降り、特にJRでは雪の重みでパンタグラフの押し上げ力が下がって集電不良の火花で架線を焼き切り、多くの電車が立ち往生したことがありました。ここで「JR」と断り書きをしたのは、他の私鉄では停車中にパンタグラフの雪を落とすなどの対策をしたのに、JRは何もやらなかったからです。JR東日本は「物にお金はかけても、人はかけない」という考え方が徹底しており、取った対策がパンタグラフのシングルアーム化でした。中央線など雪の多い線から対策が進んできており、これが横浜線にまで来たのでしょう。なお東急は「大井町線は雪落としの場所がないので、シングルアームパンタグラフ化を行います。」と公表した上で、転属車をシングルアームに取り替えています。
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